2016年04月28日 21:51 リアルサウンド
本田翼と山本美月が共演する映画『少女』に、稲垣吾郎、真剣佑、アンジャッシュ・児嶋一哉が出演することが発表された。
本作は、湊かなえが2009年に発表した同名小説を、『ぶどうのなみだ』『繕い裁つ人』の三島有紀子監督が映画化したミステリー。“死”にまつわるある願望にとらわれた少女2人の衝撃的な夏休みを描く。
稲垣が演じるのは、山本演じる敦子が、夏休みにボランティア活動をする老人ホームのスタッフ・高雄孝夫。苗字と名前が同じ響きという変わったキャラクターで、寡黙で口数が少ない男だ。過去に女子高生との間に起こったある事件から、家族と離れて暮らすことを余儀なくされた、深いトラウマと傷を持つ。
真剣佑が演じるのは、本田演じる由紀の彼氏・牧瀬光。好青年に見えて、欲望に素直で知的好奇心の高い人物だ。アンジャッシュの児嶋は、由紀と敦子のクラスの担任で、一見明るい性格に見えるが、実は怪しげな表情や噂が見え隠れする教師・小倉一樹を演じる。
あわせて公開された特報では、「ねぇ、死体って見たことある?」「私、見ちゃったんだ。親友の死体」という同級生の告白や、本田演じる由紀が、「見てみたいんだよね。誰かが死ぬとこ」というセリフが収めらている。
出演が発表された稲垣からはコメントが、三島監督からは真剣佑のキャスティングについてのコメントが寄せられている。
■稲垣吾郎 コメント
これまで、こういった作風の映画に参加した経験があまりなかったので、自分にとっても新しいチャレンジだと思っています。湊かなえさんの作品は「告白」や「夜行観覧車」等大好きですし、作家としてとても尊敬しています。ですから、今回この作品に参加できて光栄でした。
台本に独特の世界観を感じました。三島監督とは初めてご一緒しますが、強い個性としっかりとしたイマジネーションを感じ、安心して気持ちを委ねさせていただきました。僕が演じた孝夫という役は、一見とっつきにくく、何を考えているかわからない人間。過去にトラウマを抱えている謎多き人物ですから、台本には書いてない彼のバックボーンを監督と一緒に話しながら作り上げました。
まだ作品は完成していませんが、この映画は見る側が「考える」ことが出来る作品だと思います。「こうだ」という説明的な物ではなく見た人が自由な感性で、受け止めることが出来るということは、映画にとってとても大事なことだと思います。主人公たちと同世代の方も、僕らの世代の人にも楽しんでいただけると思います。
■三島有紀子監督 コメント(真剣佑キャスティングについて)
初めてお会いした時、目が光りに満ちていて、作品に取り組みたいという意欲が漲っていました。わたしは渇望している人が好きなんです(笑)。現場でも、何度も何度も芝居を作り挑んでくれ、自分の撮影が終わっても現場にいて何かをつかみ取ろうとしていました。影から光りのあるところに移動して芝居する効果について話したとき、瞳孔が開き、彼の瞳がこの世界を包んでしまうかと思うほどでした。非常に知的欲求の強い少年=牧瀬を高らかに演じてくれたと思います。
(リアルサウンド編集部)