ザウバーのフェリペ・ナッセは、ロシアGPで新しいシャシーを使用できない見込みであると報じられている。チームには3台目のシャシーを製造する経済的余裕がないとみられている。
ナッセは今季序盤3戦、マシンの挙動の悪さに悩まされている。プレシーズンテストで使用していた別のシャシー(現在チームメイトのマーカス・エリクソンが使用)では何の問題もなかったとして、ナッセは今のシャシーに問題があると疑っている。
ナッセはロシアGPで新たなシャシーを使用することを望んでおり、チームもその希望をかなえる予定だったが、それは難しそうだとブラジルメディアが報じた。
ザウバーの広報担当、ロベルト・ホーポルツェダーが、ブラジルのGloboに対し月曜、チームは3台目のシャシーの製造を進めているが、ロシアGPに間に合うかどうかは不明であると語ったと報じられた。間に合わなければ、ナッセはこれまでと同じシャシーを使うしかない。
ザウバー広報は言及していないが、ナッセの新シャシーを製造できるかどうかは、チームがサプライヤーに支払いを行うだけの資金があるかどうかにかかっており、今のところチームにはその余裕はないものと考えられている。
ザウバーが現在深刻な資金不足に陥っていることは周知の事実であり、チーム代表モニシャ・カルテンボーンは、C35の開発を思ったように進められない状況であると認めた。
「物事を進めるには(財政的に)いくつか策を講じる必要があります」とカルテンボーン。
「現状の影響によって、手にするのに時間がかかっているパーツがあります」
「すべてがマシンに導入されれば、一歩前進することができるでしょう」
「今後どうなっていくのか予想するのはとても難しいですが、目標に向けて動いていくつもりなので、忍耐強くこの時期を乗り切らなければなりません」
ザウバーはシーズン開幕直前にテクニカルディレクターのマーク・スミスを失った。カルテンボーンは、当面は新たなテクニカルディレクターを雇い入れないと示唆している。
「(新しいテクニカルディレクターを起用する)計画はありますが、差し当たり作業を続けていけるような状況を整えていきます」とカルテンボーンは語った。
「空力とデザインの責任者が所属するグループに関しては以前とほぼ同じ状況になっています。ビークルパフォーマンスに関しても多少再編し、元の状況に戻りました」