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ウイリアムズ、パンクの原因となったブレーキダクトドラムを再チェック

2016年04月27日 17:21  AUTOSPORT web

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ウイリアムズFW38のフロントブレーキまわり(中国GPでトラブルが起きたのはリヤ部分)
ウイリアムズはF1中国GPで、新しいフロントノーズとウイングのアッセンブリーを再び試した。しかし、それより大きな問題となったのは、フェリペ・マッサのクルマに起きたリヤブレーキダクトとホイールの干渉だった。

 バーレーンでマッサが使った新型ノーズを、上海ではバルテリ・ボッタスがテスト。しかし、フリー走行で使用しただけで、すぐに旧仕様に戻されてしまった。その理由が、単純にノーズを変えただけでは機能せず、他の空力パーツも合わせ込む必要があることがわかったためか、あるいはブレーキダクトの問題によってプログラムの変更を強いられたためかどうかは不明だ。

 中国GPで最初のフリー走行で、マッサは2度にわたって同じようなパンクに見舞われた。このうち2回目については、ブレーキダクトドラムとホイールが干渉して、ホイールが破損したことが原因だったと判明している。

 今季ウイリアムズは、複雑な構造の新しいインナーブレーキドラムを使っている。他のチームでも同様だが、この手のドラムとホイールの間のクリアランスは必要最小限に設定されていて、ホイールとの瞬間的な接触を想定して、ドラムの外側と内側の縁に低摩擦のテープを貼っているチームも少なくない。したがって取り付けが、わずかにずれたり、ドラムが微妙に動いたりしただけでもホイールと接触し、摩擦熱でホイールリムが破損する可能性がある。マッサのパンクも、これによるエア漏れが原因だったようだ。

 実際、開幕前のテストでも、少なくとも2チームで同じ理由によるホイールの破損が起きている(ウイリアムズでは今回が初めて)。それほど頻繁に起きるトラブルではないとはいえ、ホイールの内側に取りつけるパーツのクリアランスを極限まで攻めれば、それなりのリスクが生じることは明らかだ。