フォース・インディアがF1で2016年シーズン開幕から低迷している原因は、純粋に不運が原因だとチームは主張している。
昨年7月にBスペックのマシンを投入し、2015年シーズン後半には強さを発揮したフォース・インディア。今シーズンも好調を維持できると期待されていたが、これまでのところチームの獲得ポイントは、オーストラリアGPで7位につけたニコ・ヒュルケンベルグの6ポイントのみとなっている。皮肉なことに、2戦連続でのノーポイントは昨シーズンの2戦目(マレーシアGP)と3戦目(中国GP)以来となる。
前戦の中国GPではセルジオ・ペレスが一時3番手、ヒュルケンベルグも4番手まで順位を上げたにもかかわらず11位、15位と下位に終わったことについて、チーフ・オペレーティング・オフィサーのオットマー・サフナウアーは以下のように語っている。
「そういう週末もあるということだ。マシンのペースは良かった。良いスタートも切れていたけれど、(4周目に発生したダニエル・リカルドのタイヤトラブルによる)セーフティカー中にピットしなければならず、その後も追い上げに時間を費やした。そうなると予定よりもタイヤに厳しくなるため、早めにピットすることにしたんだ。最後のスティントを中団グループの誰よりも長くとることになり、それがライバルのオーバーテイクを許してしまった」
チームがVJM09のポテンシャルを生かしきるためには、クリーンな週末を過ごす必要があるものの、これまでのところ実現できずにいると言う。
「私たちのいる中団グループは差がとても少ないため、すべての物事を正しく進めなければならない。開幕戦(オーストラリアGP)は最悪のタイミングでの赤旗で、2戦目(バーレーンGP)は両ドライバーがクラッシュした。まだ3戦目だし、2台がともに予選トップ10入りを果たすことができて、速さがあるとわかったのは良かった。この調子でミスのないレースを走れれば、ポイント獲得も可能だろう。もちろん落胆はしている。レースではクラッシュや赤旗、セーフティカーなど必ず何かが起きていて、まだ本来のペースを発揮できずにいるが、追いつけるはずだ」
チームは現在コンストラクターズ・ランキングでは7位となっており、ハースやトロロッソよりも下位にいる。サフナウアーは、状況がフォース・インディアにとって好ましくない流れになりすぎていると考えている。
「いま、やっている仕事を続けていく。開発を続け、良いレースを走る。ふたりの経験豊富なドライバーが、1周目で両方とも失敗するというのは珍しいことだ。赤旗が最悪のタイミングで出るというのもレアなので、同じことが何度もあるとは思えない。懸命に仕事を続ければ、ポイントを獲得できるようになる」