世界ラリー選手権(WRC)第4戦アルゼンチンは24日、SS16~18のデイ3が行われ、セバスチャン・オジエ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)の猛追を退けたヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20 WRC)が自身初のWRC総合優勝を飾った。
デイ2終盤にラトバラがリタイアしたことで総合首位に浮上したパッドン。2番手オジエと29.8秒差で迎えたデイ3オープニングのSS16では22.4秒のマージンを維持する走りをみせたが、続くSS17では追いかけるオジエが王者らしい盤石の走りで一気に2.6秒差まで詰め寄った。
そして迎えた最終SS17、初優勝の期待がかかるパッドンは、オジエを11.7秒突き放す圧巻の走りでステージ制覇。キャリア初のWRC総合優勝を成し遂げた。また、ヒュンダイ・モータースポーツにとっては2014年のラリー・ドイツ以来となる2度目の優勝、今季から投入されている新型i20 WRCは参戦4戦目でチームに勝利をもたらした。
パッドンは「全く信じられない結果だよ! ここまで素晴らしい結果が出せるなんて考えてもいなかった」と初優勝の喜びを語った。
「僕は狭くツイスティーなステージが得意ではないんだけれど、優勝がかかった(最終SS17の)パワーステージでは全力を出し切ることができた。僕とジョン(・カナード)にとってだけでなく、チームにも最高の結果を持ち帰ることができた」
「開発初期段階から、この新型i20 WRCをドライブしていて勝てるマシンであることは確信していた。だけど、その機会がこんなにも早く訪れるとは思わなかったよ」
総合2位はオジエが獲得、総合3位にはオジエのチームメイト、アンドレアス・ミケルセンが続く形となり、以下、ダニ・ソルド(ヒュンダイi20 WRC)、マッズ・オストベルグ(フォード・フィエスタRS WRC)、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20 WRC)となっている。
前日激しいクラッシュがあり、病院で検査を受けたヤリ-マティ・ラトバラ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)は医師の許可を得て、総合10番手でデイ3に復帰。しかし、SS17で再びクラッシュしてしまい、総合12位で競技を終えた。
次戦の第5戦ポルトガルは、5月19日~22日に行われる。