2020年東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムデザインが発表された。
最終候補4案のうちオフィシャルエンブレムに選出されたのは、野老朝雄によるA案。「組市松紋」をテーマに据えた同案は、江戸時代に市松模様として広まったチェッカーデザインを日本の伝統色である藍色で描いている。形の異なる3種の四角形を組み合わせて、国や文化、思想などの違いを表現しており、「多様性と調和」のメッセージが込められているという。
作者の野老朝雄は、1969年東京生まれ。これまでに『MOTアニュアル2010:装飾』やNTTインターコミュニケーション・センター [ICC]の『オープン・スペース』などの展覧会に参加しているほか、BAO BAO ISSEY MIYAKEとのコラボレーションも行なっている。
なお東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムデザインを巡っては、昨年7月に佐野研二郎によるデザインに決定していたが、他のデザインとの類似性が指摘され、9月に白紙撤回を発表。その後、公募によって集まった14599件の作品の中から最終候補4案が選出されていた。野老を除く最終候補の制作者には久野梢、後藤崇亜貴、藤井智恵が名を連ねた。