2017年のF1新タイヤのテストに参加することは今後のアドバンテージにつながる可能性が高いと、ウイリアムズのテクニカルディレクター、パット・シモンズが語った。
FIAは20日、2017年以降、よりワイドなF1タイヤが導入される計画に備えてピレリのテスト日程を大幅に増やすことを正式に承認した。規則変更により、2016年から3年間は現行車両(今年に関しては、2015年、2016年、2017年の規則に合致するよう設計された車両)を使用した新タイヤサイズのテストが年間25日間認められ、今年に限っては2013年または2014年のマシンで、プロトタイプタイヤのテストをすることも許可される。
ピレリはテストのため、モディファイした2015年のF1マシンが7月末までに用意されることを希望している。ピレリによると、テストに協力したいという意志を示しているチームは「5チームから7チーム」あるということで、実際にどのチームが参加するか今後数週間のうちに決定するということだ。
協力に関心を示しているチームとして、フェラーリ、メルセデス、レッドブル、フォース・インディア、ウイリアムズ、マクラーレンが推測に上っている。
ウイリアムズのシモンズは、新タイヤのテストに参加することは有利に働くと考えている。
「当然彼らは大量のタイヤを持ち込み、『どのタイヤが気に入った?』と聞いてきて、こっちは『これだ』と答える。そうやって状況が動いていくのだ」とシモンズ。
「科学的ではないが、実際のところ他のチームが別のものが好きだと言っても、自分たちが好きなタイヤを告げることで、自分にとって好ましい方向に進むかもしれない」
また、新タイヤテストに備えて2015年のマシンをモディファイするのは大変な作業ではあるが、その過程で貴重な情報を得ることができ、2017年の規則変更に対する準備に役立つとして、シモンズは「大仕事になるが、それだけのメリットはある」と述べている。
ピレリはすでに新タイヤ導入のための作業を進めていると、モータースポーツディレクターのポール・ヘンベリーは明かした。
「すでにシミュレーションでは膨大な作業を行ってきた。インドアの設備で物理的なテストを行っている。新しいコンセプトの確認のため、限られた条件の中でGP2マシンを使ったテストも行った」
以前から要求していたテスト日程増加が認められ「作業を進める上での、ジグソーパズルの最後のピースをようやく手に入れることができ、喜ばしい」とヘンベリーは述べている。