ちょっと毒舌なF1ジャーナリストがお届けするF1の裏話。第3戦中国GP編です。
-------------------
一党独裁国へようこそ
中国のビザ手続きでトラブった時、頭の中でひそかに計算した。残念ながら上海行きをキャンセルしなければならなくなったら、航空券代はいくら戻って来るのかなぁと……。
「残念ながら」と言いつつ満面の笑みを浮かべていたことはここだけの秘密。遠出なんかせずにシルバーストンでWECを見るのもいいんじゃないか、と思ったわけだ。
中国ビザを取得するための規則が今年変更になった。どうやってオーストラリアに入国したかを証明できない私に、領事館のスタッフは、かたくなに法的身分を証明するよう要求した。私が流刑用の船に乗っていたと疑っているかのような態度だった。にもかかわらず、なんとか必要な証明書を出したとたんに、申請はまだ受け付けられないと言い放つ始末。去年と手順が違うじゃないかと抗議する私に対し、「中華人民共和国に入国するための儀礼はしばしば変更されます」とあっさり言ってのけた。一党独裁国へようこそ、といったところか。
現場の声が届かない
近頃、F1への不満があちこちで噴出しているが、そのほとんどが、F1を仕切っている人たちが現場の声を聴かないことに起因している。だがこういう問題はF1の世界に限ったことではない。たとえば航空会社の人間は、乗り継ぎ便を利用する乗客のことなどこれっぽっちも想像せずに航空券を売っているのだ。
上海行きのチケットをじっくり見たのは出発の1日前。フランクフルトに到着してわずか1時間10分後に乗り継ぎ便が出発するというスケジュールになっていた。不安は的中、ロンドンの空港でフライトが遅れたため、フランクフルトのターミナルを全速力で移動しなければならなくなった。荷物をがらがら引きずりながらダッシュする私。手荷物のみだったのが救いだったが。
ここで再び、東洋の真珠、上海に行くのを取りやめようかと思い始めた私だが、汗だくで息を切らして走った結果、ぎりぎりで間に合った。
F1速報Webサイトでは他にも、下記トピックスを掲載中!
続きが気になった方はコチラからアクセス
一番安全なのは地下鉄
プロでも無理
どちらも同じプレゼントなのだが……