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ウイリアムズ「保守的なレースになるのは、ライバルに戦略ツールで遅れている影響」

2016年04月23日 13:51  AUTOSPORT web

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2016年F1第3戦中国GP フェリペ・マッサ、バルテリ・ボッタス
ウイリアムズはレース中の戦略ツールの点で他のライバルに遅れを取っていると、テクニカル・ディレクターのパット・シモンズが話している。

 新たなタイヤ規定の導入とコンパウンドの選択肢が増えたことは、2016年シーズンのレースに大きな影響を与えている。シモンズはウイリアムズはいまだ立て直し中のチームであり、戦略を最大限に活用するだけのリソースを持たない状態であると言う。
「我々は立て直しの途中にあって、戦略を活用するために以前使っていたツールのすべてを持っているわけではない。2年少々やってきて、これは少し不思議な話に聞こえるかもしれないが、事実だ。何もないところに築きあげていくには時間がかかるものだし、不運なことに出だしでの失敗もあったので、そういった部分で少し遅れを取っている。レース前は問題ないのだが、ライバルたちが使っているレース中の戦略ツールでは、追いつけていない」

 結果としてウイリアムズは保守的になっているが、独立系チームとしてはコンストラクターズ・ランキング上でのポジションを最も重視するべきだとシモンズは付け加えた。
「たしかに我々は少し保守的になっている。正しい言い方かどうかは分からないけれど、我々のリスクバランスは他とは違っているだろう。失うものがとても少なく、リスクを取るべきだという状況もある。両極端な状況の中でどちらにいるかが分かっていれば、そういったリスクに掛けることもできる」

「私が今までに採用した中で最も楽しかった戦略は、失うものが何もない状態でただ突き進めばいいというものだった。だから保守的だというと、少し誤解があるかもしれない。我々はこの世界選手権を可能な限り上位で終えたいと願うチームであり、現実的な立ち位置だと言える」

 ウイリアムズは今シーズン開幕から3戦、最速ピットストップ記録を達成している。問題を多く抱え、チームに多大な悪影響を及ぼした昨シーズンからすると、目ざましい変化だとシモンズは語っている。
「昨年は本当に恥ずべき状況だった。ホイールが外れないという問題が出て、きちんと回せるようにハブの設計をやり直す必要があった。けれども我々はこれを細部に至るまで詳細な分析をする機会とし、今では正しく機能するようになっている。水面下ではたくさんの仕事をしてきて、フィットネストレーナーまでも動員した。マシンに問題を発見したため、まだ表に出てきていない部分もあるものの、多くの物事が進行中だ。それでもピット作業では2秒台前半を記録できるようになった」