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ロズベルグ、エンジンパワーに劣るレッドブルの速さに驚き

2016年04月23日 13:21  AUTOSPORT web

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2016年中国GP パンクに見舞われながらも、決勝4位入賞を果たしたダニエル・リカルド
F1タイトル獲得に向けて躍進中のニコ・ロズベルグは、中国GPでのパフォーマンスを受けて、今やレッドブルは「手強いライバル」だと考えている。

 上海でのレース以前は、ポテンシャルを見せつけたフェラーリがメルセデスの主なライバルであると思われていた。しかしフェラーリは中国においてもペースを生かし切ることができず、予選でのミスや1周目に起きたセバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネンの接触事故などの隙をついて、レッドブルが輝きを見せた。このレースではダニール・クビアトとダニエル・リカルドが3位と4位を獲得。予選2番手を獲得し、トップを走行しいていたリカルドは無情にも3周目にパンクに見舞われた。

「レッドブルは驚きだった。彼らは予選でもレースでも近いところにいた。けれどレッドブルはそれでも(予選では)0.5秒ほどの差があったので、僕らはフェラーリの方を同じレベルのライバルと考えていた。でも彼らは大きく前進していて、エンジンパワーが僕らほどではないことを考えると驚きだった。今では彼らは間違いなく、手強い相手だ」とロズベルグは語る。

 メルセデス・モータースポーツのトップであるトト・ウォルフもまた、レッドブルの進歩を評価している。2014年のベルギーGP以来、レッドブルは勝利を手にしていない。

ウォルフは「彼らのペースは非常に力強いものだった。回復しているのだとしたら、良いことだ。リカルドがパンクでレースを落としたことを考えると、(2位だった)ベッテルとの間でバトルがあったに違いない。彼らがパフォーマンスを取り戻していることは明らかだ」と話している。

 中国で3連勝を達成したロズベルグはチームメイトのルイス・ハミルトンとの差を36ポイントとしたが、フェラーリがクリーンなレースを走れた場合に発揮しただろうパフォーマンスに対し、警戒を続けている。
「フェラーリは全力を出し切ったわけではない。彼らは常に災難に襲われ続けているけれど、僕らにとても近い位置にいると考えている。予選ではキミが失敗したものの、そうでなければ好調であっただろうし、僕らの近くにつけただろう。僕らは一生懸命に仕事を続け、攻めていく必要があるんだ」

 ウォルフもロズベルグと同意見で、フェラーリについて「彼らは間違いなく脅威になっている。バーレーンよりは少し控えめなエンジンだったとはいえ、時間の問題だろう。スタートで同士討ちになり、ベッテルは2度もマシンにダメージを負って妥協のレースとなった。だが1周目終盤の彼らの位置と、それでも2位と5位でレースを終えたことを考えると、満足のいく結果だったはずだ。彼らはまったく強敵だよ」と話している。