FIA世界耐久選手権(WEC)第1戦シルバーストンでトップチェッカーを受けながらも、車両規定違反のため失格の裁定を受けたアウディスポーツは、裁定に対し控訴する意志を示していたが、一転して控訴を取り下げることを明らかにした。
第1戦シルバーストンの予選でポールポジションを獲得した7号車アウディR18(マルセル・ファスラー/アンドレ・ロッテラー/ブノワ・トレルイエ)は、決勝レースでもライバルのトヨタやポルシェを抑え、トップチェッカーを受けた。
しかし、7号車はレース後の車検でスキッドブロックの厚さが規定を満たしていないことが発覚。レーススチュワードにより失格の処分を与えられ、チームはこの決定に控訴する意向を示していた。
しかし、アウディスポーツは改めて声明を発表。その中でスキッドブロックの摩耗は「我々の想定以上にマシンが跳ねていたことが原因だった」と述べ、チームを率いるヴォルフガング・ウルリッヒは「極端な磨耗を防ぐことが我々の責務だった。仕事を怠った責任を受け入れる」とコメントした。
「シーズン残りの8戦でも、開幕戦と同様にスリリングなレースをお見せできるよう努力していく」
アウディが処分を受け入れたことで、第1戦シルバーストンのリザルトが確定。2号車ポルシェ919ハイブリッドニール・ジャニ/ロマン・デュマ/マルク・リーブ)が繰り上がり優勝を果たし、2位は6号車トヨタTS050ハイブリッド(ステファン・サラザン/マイク・コンウェイ/小林可夢偉)が獲得。3位は13号車レべリオンとなった。