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グッドスマイル 初音ミク AMG スーパーGT第1戦岡山レースレポート

2016年04月21日 15:21  AUTOSPORT web

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スーパーGT第1戦岡山で表彰台を獲得した谷口信輝/片岡龍也
2016年4月吉日
株式会社グッドスマイルカンパニー

GOODSMILERACING & TeamUKYO レースレポート 1
予選は苦しんだが、決勝では快走を見せ2位表彰台獲得

SUPER GT 第1戦
会期:2016年4月9~10日
場所:岡山国際サーキット
   (岡山県)
天候:曇り~晴れ
動員:2万8600人(2日間)
予選:8位
決勝:2位

■4月9日(土) 歯車が噛み合わなかった予選は8位
 SUPER GT 2016シーズンがいよいよ開幕。例年通り開幕戦は岡山国際サーキットが舞台。2014年には優勝もしているサーキットだ。ここ数年は毎年雨だったが、今年は久々の晴れ模様だった。

 予選日は、朝の練習走行からセッティングが決まらずになかなかタイムが伸び悩む。それでも予選1回目は片岡選手が4周目にベストタイム「1'27.179」を出し、一時的に8位に浮上。最終的になんとか12位で踏みとどまり、予選2回目へと進むことができた。なお、昨年までは14位以下が足切りだったが、今年から15位以下が足切りとなった(14位までが次へと進める)。

 予選2回目は谷口選手が担当。路面温度も徐々に上がり、タイヤとマッチしてきたのがライバルたちもベストタイムを連発し始める。そんな中、「1'26.643」を記録し8位で予選を終了した。決勝日は8番手グリッド、4列目からのスタートになった。

 迎えた決勝日。気温は低いものの、予選日に引き続き快晴。片岡選手からスタートし、何度か赤旗中断を挟んだのちに谷口選手が「1'28.161」を記録して3位で終了した。

■4月10日(日) 予選の不調を覆す快走で準優勝!
 決勝レースは片岡選手がスタートドライバー。天気は晴れの予報だったが、スタートの時点では曇りであまり路面温度も上がっていなかった。8番手からスタートしたが、序盤からレースは膠着し、目の前を走る#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSとテールトゥーノーズのまま15周が過ぎた。

 16周目に、徐々にペースを落としてきていた#55 ARTA BMW M6 GT3を抜いて7位に上昇。21周目には、同じくペースを落とした#61 SUBARU BRZ R&D SPORTもかわして6位に、そして23周目には#21をついに抜き去り、5位まで浮上した。

 32周目には上位3台がピットに入り、前を走るのは#7 Studie BMW M6だけになった。このあたりから、片岡選手はクラストップタイムを連発し、#7まで急接近する。そして34周目に#7と同時にピットイン。ここで左側2輪のみのタイヤ交換でピットタイムを短縮し、#7を逆転する。

 ピットアウト後の順位は一時的に下がったものの、40周目には6位までアップし、すでにピットインを済ませたクルマの中では3位を走る。43周目には目の前のマシンを抜いて2位まで上がっていた。

 このとき、トップを走る#65 LEON CVSTOS AMG-GTとは10秒以上の差がついていた。谷口選手のクラス最速のタイムで追い詰めるものの、#65もベストタイムを更新したり、周回遅れやGT500と絡んだりでなかなか差が縮まらない。すぐ後ろを走っていた#7とは差を広げることはできたが、ほぼ同じペースで走る#65はそのまま逃げ切り、グッドスマイル 初音ミク AMGは2位でゴールした。

 開幕戦から2位表彰台を獲得できたが、同じマシン、同じタイヤを使うチームに先を越されてしまったことで、多くの課題が残るレースとなった。次戦富士スピードウェイ(5月3~4日)では頂上を目指す。

■チーム関係者コメント

安藝貴範 代表
 セットアップやタイヤと、いろいろと苦しんだ予選でしたが、決勝で速さを見せられてよかったです。とはいえ、落ちてきたライバルたちがいたから、そして前には同じパッケージの#65がいるので喜びきれないのが本音です。直線スピードで苦戦しそうなので、岡山で優勝を取り逃がしたのはつらいなと。

 とは言っても、2位表彰台は幸先良いし、クルマのチョイスも大ハズレではなかった。ドライバーのふたりは本当に素晴らしかった。そして、ファンのみなさんの応援には本当に感謝しています。

片山右京 監督
 開幕はとりあえず良いスタートが切れました。予選日も決勝もドタバタしてて、マシンも本来の調子ではなかったけど、その中でメカもドライバーも良い仕事をしてくれました。開幕戦で2位という順位には大きな意味があると思います。

 ただ、課題はたくさんあって、最高速が伸び悩んだり、他のチームが落ちてきたりと、運に助けられた部分もあったので、富士に向けて課題を解決して、ちゃんと実力をつけていかないといけません。あと、やっぱり「嬉しい」より「悔しい」ですね。

谷口信輝選手
 予選8番手からのスタートは、何位になれるのかまったく予想できませんでした。最初は片岡選手が落ちてきたマシンを抜いてくれて、我々はペースをキープしたまま走り続けられたのが大きいですね。終わってみれば2位という結果だったんですが、ほかの車種が1位だったらもっと嬉しかったんですが、同じ車種のライバルが1位になったので、嬉しさよりも悔しさのほうが大きいです。このカリはそのうち返したいと思います。

 1年を通したチャンピオンシップとして見れば、2位という成績はとてもいい結果だと思います。AMG GT3はまだまだ試したいことがたくさんあって、正直すごく速いクルマではないけど、開幕戦を見ると決勝に強いかなと。今後もこの調子でいけるかわかりませんが、ロングが悪くないということがわかったので、少し安心しています。

片岡龍也選手
 今シーズンの開幕戦は初めてのクルマで8番手スタートという状況で、タイヤもロングだと良さそうだとわかりました。まわりのライバルも速くて、最初はみんな良いペースで膠着状態だったんですが、そのうち落ちてくるライバルもいて、そんな中でペースを維持できました。自分としては絶好調というわけではなかったんですが、前のクルマに追いつくことができて抜くことができました。ピットインしてみたら、いつの間にか3位で、さらに谷口選手が一台抜いてくれました。

 スタート前は表彰台に乗れたらラッキーかなと思っていたんですが、あそこまでいくと一位が良かったですね。一位のマシンは我々と同じパッケージングなのでとても悔しいです!AMG GT3はレースに強いクルマだと感じました。予選順位さえ上げれば面白いレースができると思います。