スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは、4月20日付けで5月3日~4日に開催される第2戦富士での参加条件を発表した。
この参加条件はいわゆる“性能調整(BoP)”と呼ばれているもので、GT500クラスは唯一ミッドシップレイアウトを採用しているホンダNSXコンセプト-GTに適用され、GT500クラスは全車について最低重量やエアリストリクター径、車高が示されているほか、GT300のターボ車両については最大過給圧設定されている。
GT500クラスのNSXコンセプト-GTの最低重量については、第1戦岡山と同様、1049kgとされているほか、GT300クラスのJAF-GT、マザーシャシーについても最低重量やエアリストリクター径などは前戦と変わっていない。
一方、ブランパンGTシリーズのBoPをもとに定められるFIA-GT3マシンの参加条件には変更が加えられている。ブランパンGTのBoPはサーキットの特性に合わせて複数のバリエーションがあり、今回は富士スピードウェイに適したものが採用されたようだ。
具体的な参加条件は以下のとおり。
I.クラスI(GT500)
対象車種:ホンダNSXコンセプト-GT
参加条件:競技車両最低重量=1049Kg
クラスI(GT500)参加車両については、燃料補給装置流量リストリクター(内径25.0mm)が引き続き適用される。取付位置等については、末項参照。
II.クラスII(GT300)
■JAF-GT300
競技車両最低重量/エアリストリクター径備考 1100kg1150kg1200kg トヨタ・プリウス28.13mm x228.70mm x229.28mm x2HYBRID重量:#30 +73.0kg#31 +51.0kgスバルBRZ41.31mm x142.15mm x143.01mm x1
*1 JAF国内競技車両規則第3章10.3.2に従った燃料補給装置流量リストリクター(φ33.0mm)が適用される。
*2 ハイブリッド車両についてはGTAが別途指定するデータを提出しなければならない。
*3 最低地上高はスキッドブロック厚10mm(±2mm)、基準面とスキッドブロックに間にスペーサー5mmを装着とする。
■JAF-GT300マザーシャシー
競技車両最低重量エアリストリクター径備考 1個2個トヨタ86 MCロータス・エヴォーラMC 1100kg40.00mm x1 28.54mm x2
*1 JAF国内競技車両規則第3章10.3.2に従った燃料補給装置流量リストリクター(φ33.0mm)が適用される。
*2 最低地上高はスキッドブロック厚10mm(±2mm)、基準面とスキッドブロックに間にスペーサー5mmを装着とする。
■FIA-GT3
競技車両モデル最低重量BoP車両重量エアリス径最低地上高給油リス備考アウディR8 LMS GT3GT3-0381220kg+25kg1245kg38.0mm x2F:65.5mmR:128mm30mmBMW M6 GT3GT3-0431290kg+30kg1320kgnoneF:89mmR:92mm34.5mm過給圧は表参照ランボルギーニ・ウラカンGT3GT3-0401230kg+60kg1290kg38.0mm x2F:65.5mmR:128mm30mmフェラーリ488 GT3GT3-0441260kg+5kg1265kgnoneF:79mmR:104mm32.5mm過給圧は表参照メルセデスベンツAMG GT GT3GT3-0421285kg+25kg1310kg36.0mm x2F:81mmR:87mm33mmポルシェ991 GT3 RGT3-0411220kg+25kg1245kg43.0mm x2F:72mmR:124mm28.5mmニッサンGT-RニスモGT3GT3-0301290kg+20kg1310kg40.0mm x2F:178mmR:130mm34mm過給圧は表参照メルセデスベンツSLS AMG GT3GT3-0281310kg+10kg1320kg38.0mm x2F:82mmR:85mm37mmアウディR8 LMS ULTRAGT3-0171250kg+15kg1265kg49.0mm x2F:70mmR:73mm34.5mmレクサスRC F GT3GT3-XXX1300kg0kg1300kg72.0mm x1F:188mmR:302mm33mm
*1 FIA-GT3はFIAが指定するディメンションに従った形状を有するエアリストリクターを装着しなければならない。
*2 給油リストリクターの形状は、最少内径を除いて、2016年JAF国内競技車両規則第3章第 10条10.3.2第3-2図「流量リストリクター」の形状を維持しなければならない。
最大過給圧
【GT3-043 BMW M6 GT3】
エンジン回転数[rpm]最大過給圧[barA]@Lambda40001.78@0.9245001.84@0.9250001.90@0.9255001.95@0.9260001.86@0.9265001.71@0.9270001.58@0.92_7500
【GT3-044 フェラーリ488 GT3】
エンジン回転数[rpm]最大過給圧[barA]@Lambda40001.47@0.9245001.51@0.9250001.56@0.9255001.63@0.9260001.67@0.9265001.62@0.9270001.54@0.92_75001.45@0.92
【GT3-030 ニッサンGT-RニスモGT3】
エンジン回転数[rpm]最大過給圧[barA]40002.0145001.9850001.9555001.9260001.9065001.88_70001.85
上記値は1010mbarの大気圧に対する絶対圧とする。
チームは各イベントにおいてGTAが発表する現地大気圧に合わせて過給圧を調整しなければならない。GTAロガーにおいて、アクセル開度>30%、エンジン回転数>3000rpm、進行方向加速度が増加もしくは保持の間の条件において、50ms以上、規定過給上限値より+15mbarを記録した場合、審査委員会に報告される。
III.クラスII(GT500)燃料補給装置流量リストリクターの取付
GT500車両は、ドライバー交代時に確実な作業時間を確保するため、燃料補給装置に追加の流量リストリクターを装着しなければならない。