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WTSCCロングビーチでポルシェ911 RSRがシーズン初勝利

2016年04月20日 13:51  AUTOSPORT web

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ピレ/タンディ組ポルシェ911 RSR
プレスインフォメーション

2016年4月20日

IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第3戦、ロングビーチ(米国)

ポルシェ911 RSRにとってシーズン初勝利

米国. ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:Dr.オリバー・ブルーメ)のポルシェ911 RSRが米国で今シーズン初勝利を挙げました。IMSAスポーツカー選手権第3戦が行われたロングビーチ市街地コースにおいて、IMSA GTディフェンディングチャンピオンのパトリック・ピレ(フランス)とル・マンの勝者ニック・タンディ(イギリス)は、スポーツカーのアイコンである911の第7世代をベースにした470PSを誇るポルシェ911 RSRを駆り、決勝において強力なライバルとの手に汗握る展開を制し、GTLMクラスで勝利を収めました。ロングビーチで911をドライブするワークスドライバーのラインナップとしては、2010年以来、初めての勝利となります。これにより、ポルシェは北米でもっとも重要なスポーツカーレーシングシリーズのマニュファクチュアラータイトルに向けて前進し、2位ながらトップとの差をわずか4ポイント差にまで縮めました。

 海と太陽と椰子の木という、絵葉書のように美しい風景をバックにわずか100分超というシーズン最短のレースを、10万人を超える観客が見守りました。ハリウッドとも目と鼻の先にあるこの場所で、ドラマと興奮には事欠きませんでした。5つの自動車メーカーがタイトルを目指して熾烈な争いを繰り広げるGTLMクラスで、ドライバーたちはスタートからフィニッシュまでアクション満載のスリリングなレースでファンを魅了しました。

 13周目、ポルシェ・ノース・アメリカの1台の911 RSRがトップを走っていました。ル・マン総合優勝者アール・バンバー(ニュージーランド)です。そのひとつ後ろのポジションには、チームメートのパトリック・ピレがつけていました。1時間後にピットインし、それぞれニック・タンディとフレデリック・マコヴィッキ(フランス)に引き継ぎましたが、このとき、ピットレーンでの速度超過により、即座にストップ&ゴーのペナルティーが課されました。しかしその後、この2人はコンスタントに速いラップタイムを叩き出します。セーフティカーフェーズにも助けられて順位を回復し、壁とフェンスで囲まれたコースの最終ステージでチャンスをつかみ取りました。しかし、フレデリック・マコヴィッキはフラッグを受ける直前でブレーキングポイントをミスし、前を走るコルベットに追突、損傷した911 RSRでピットに戻ることを余儀なくされました。これにより、バンバー/マコヴィッキ組は最終的には7位に甘んじることになりました。しかし、ニック・タンディはリードを奪い、見事、シーズン初勝利をものにしました。

レース後のコメント
GTワークスモータースポーツの総合プロジェクトマネージャーであるマルコ・ウジュハシ:
「このレースは、モータースポーツの魅力がすべて詰め込まれていました。残念ながら2台の911 RSRともピットレーンで速度制限を超過したため、不必要にスリルに満ちたレースとなってしまいました。これは、ブリーフィングに反して、ピットレーンでの速度制限の区間が延長されていたことが原因です。そのため、チェックポイントは合意された位置にはありませんでした。ペナルティーにもかかわらず、私たちはあきらめませんでした。911 RSRはすばらしいパフォーマンスを発揮していましたので、そこから追い上げ、実力によって勝利できることを私たちは確信していました。この点で、私たちのドライバーは驚異的な活躍を見せてくれました。ポルシェにとって、ロングビーチの6年間で初めての勝利というのは、すばらしい結果です。私たちは勝利に値する働きをしました。努力を惜しまなかったチーム全員に対して、また優れたタイヤを提供してくれたミシュランに対して、お礼を言いたいと思います」。

ニック・タンディ(911 RSR #911):
「すばらしいレースでした。小さな失敗にもかかわらず、私たちは決してあきらめず、自分たちを信じ、最後まで戦い続けました。この勝利は相応しい結果です。今シーズンは、これまで不運続きでしたが、やっと運がめぐってきました」。

パトリック・ピレ(911 RSR #911):「信じられないレースです。序盤は上々の出来でしたが、ニックのときにピットストップ時のハーネス装着に関して問題が持ち上がり、貴重な時間をロスしてしまいました。ついで、ペナルティーを課され、さらに時間を失いました。レースは本当に浮き沈みが激しく、最終フェイズは信じられないほど激しいものになりました。912号車のチームメートは気の毒ですが、彼らもすばらしいレースをしました。ただ、今回は運が私たちのほうに味方しました」。

フレデリック・マコヴィッキ(911 RSR #912):
「2度も3位に甘んじたのち、今日は勝利するチャンスがいくつもありましたが、それをつかみ取ることができませんでした。最初の試練は、ピットレーンでの速度超過によるペナルティーでした。最終2ラップでの衝突は私のミスでした。コーナー進入時の見通しが甘すぎました」。

アール・バンバー(911 RSR #912):
「今週末は、どちらの911 RSRレーサーも非常に速い走りを見せました。予選のときから、このチャレンジングなコースで勝利できると思っていました。ポルシェが勝利したのはすばらしいことですが、最初にチェッカーフラッグを受けるのが私たちのマシンだったらよかったのですが」。

 IMSAスポーツカー選手権第4戦は、5月1日、ラグナセカ(カリフォルニア州)で開催されます。

レース結果
GTLMクラス
1. ピレ/タンディ組(フランス/イギリス)、ポルシェ911 RSR、73周
2. ギャビン/ミルナー組(イギリス/米国)、シボレーコルベット、73周
3. フィジケラ/ヴィランダー組(イタリア/フィンランド)、フェラーリ488 GT、72周
4. ブリスコー/ウェストブルック組(オーストラリア/イギリス)、フォードGT、72周
5. アウバレン/ウェルナー組(米国/ドイツ)、BMW M6、72周
6. セラ/バルザン組(ブラジル/イタリア)、フェラーリ488、72周
7. バンバー/マコヴィッキ組(ニュージーランド/フランス)、ポルシェ911 RSR、70周
8. ハンド/ミューラー組(米国/ドイツ)、フォードGT、70周

ポイントスタンディング(全11戦中3戦終了時点)
GTLMクラス
ドライバーズ
1. ミルナー/ギャビン(コルベット)、105ポイント
2. バンバー/マコヴィッキ(ポルシェ)、アウバレン/ウェルナー(BMW)、87ポイント
3. フィジケラ/ヴィランダー(フェラーリ)、86ポイント
4. ピレ/タンディ(ポルシェ)、82ポイント
5. セラ(フェラーリ)、80ポイント
6. マグヌッセン/ガルシア(シボレー)、ウェストブルック/ブリスコー(フォード)、79ポイント

マニュファクチャラーズ
1. シボレー、102ポイント
2. ポルシェ、98ポイント
3. BMW、フェラーリ、88ポイント
4. フォード、80ポイント

チーム
1. #4 コルベット・レーシング、105ポイント
2. #912 ポルシェ・ノース・アメリカ、#25 BMWチームRLL、87ポイント
3. #62 Risiコンペティツィオーネ、86ポイント
4. #911 ポルシェ・ノース・アメリカ、82ポイント
5. #68 スクーデリア・コルサ、80ポイント
6. #3 コルベット・レーシング、#67 フォード・チップ・ガナッシ・レーシング、79ポイント

<IMSAスポーツカー選手権について>
IMSAスポーツカー選手権は2014年に初めて開催された、アメリカとカナダを転戦するスポーツカーレース・シリーズです。このシリーズは、アメリカン・ル・マン・シリーズとグランダム・シリーズの統合によって生まれました。GTLM(GTル・マン)、GTD(GTデイトナ)、P(プロトタイプ)、PC(プロトタイプ・チャレンジ)の4つの異なるクラスでプロトタイプとスポーツカーによって争われます。ポルシェ 911 RSRはGTLMクラス、ニューポルシェ 911 GT3 RはGTDクラスにそれぞれ参戦しています。

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