フェラーリ会長セルジオ・マルキオンネは、中国GPでセバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネンが接触したことは「恥ずべきこと」であると述べ、フェラーリがまだメルセデスに勝てずにいることに不満を示した。
マルキオンネ会長は今シーズン初めてグランプリの現場を訪れた。その中国GP予選で2台はルイス・ハミルトンがトラブルでQ1で敗退したことを生かせず2列目にとどまり、決勝スタートではレッドブル・レーシングのダニール・クビアトの猛ダッシュを受けてベッテルがライコネンと接触した。2台ともマシンにダメージを負いながら、その後挽回し、ベッテルは2位、ライコネンは5位でフィニッシュした。
フェラーリは今年メルセデスとのペース差を大きく縮め、タイトルを賭けて争うことができるポテンシャルを見せているが、トラブルやミスなどにより、この3戦でメルセデスとのポイント差は53まですでに開いている。
「(勝てる)可能性はあったのに実現できなかった。残念なことだ。我々は勝てなかったのだ」とマルキオンネが述べたとSky Sports F1が伝えた。
「態勢を立て直す必要がある。チームは時が迫ってきていることを理解している。そろそろ勝利を重ねる必要がある」
レース中もレース後も、ベッテルはクビアトへの強い批判を繰り返したが、マルキオンネはフェラーリドライバー同士が接触するというのは非常に恥ずかしいことであると述べた。
「ふたりのドライバーが接触したのはこれが初めてだ。フェラーリではこういうことはめったに起こらない」とマルキオンネはSky Sports Italiaに対してコメントした。
「彼らは恥ずかしい思いをしているはずだ。私よりもね」
「だが彼らは問題の解決方法を知っている。ミスが起こり、我々はその代償を払った。だが挽回は非常に見事だった。そのことには満足している」
「フェラーリが1戦ごとに成長しているのを目の当たりにして喜んでいる。そのことは喜ぶべきだ。我々は自分たちの力を証明し始めている」
チーム代表マウリツィオ・アリバベーネは、会長が不満を表すのも当然であると語った。
「通常の状態なら勝てたチャンスが高かったと思う。たくさんの不運に見舞われた」
「彼(会長)はモーターレーシングをよく知っている。もちろん彼は今回のレースには不満だった。私もそうだ」
「こういうことが起こったときには受け入れるしかない。だがもちろん彼は不満を感じている。彼が満足していたら、私はむしろこう思うだろうね。『本当に会長なのか?』と」