富士・岡山で行われた公式テストで「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」は順調にテストメニューをこなし、大きな期待を抱いてサーキット入りすることとなった。例年どおり、走り始めは土曜日早朝の公式練習。1時間20分のGT500との混走を経て、ラスト10分はGT300単独の走行となる。計測開始と同時にピットを離れなかったのは、ライバル車両が周回を重ねることによって路面にタイヤのラバーが乗ってコンディションが整うからだ。
予選のQ1担当は佐々木選手。本来であれば、ポールポジション獲得記録の更新を狙い、Q2に挑むべきなのだろうが、そこはまず手堅くといったところ。計測開始と同時に「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」はコースイン。2周に渡ってウォームアップを行ってからアタックを開始。まずは1分26秒976をマークし、さらに26秒735にまで短縮を果たす。まだ計測時間は残されていたものの、それで十分と判断。4番手で難なくQ2進出を果たし、ルーキーの永井選手にバトンを託すこととなった。
決勝日・フリー走行 4月10日(日)9:00~9:35 決勝当日は青空にこそ恵まれなかったものの、春めいた穏やかな天気となっていた。例年であれば、この時期にはまだ上着が欠かせなかったが、今年は必要なかったといえば雰囲気も伝わるのではないだろうか。フリー走行は計測開始と同時にコースイン「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」は佐々木選手がドライブし、ピットアウト~インを行ってチェックを行なった後、永井選手に交代。ピットを離れる直前に赤旗が出されるも、離れてからではリズムが乱れただろうから、運も味方についたということか。
決勝レース(82周)14:40~ 3年連続でウェットコンディションからの決勝スタートとなっていた岡山での開幕戦ながら、今年は1週間日程を遅らせたのが効いたようで、レースウィークに入ってからは一度も雨に祟られることはなかった。そうやって天候にも恵まれたのも影響したのか、サーキットをほぼ全周で囲んだ観客の総数は、昨年より2000人増の19000人。今さらながらに、スーパーGTの高い人気を感じずにはいられなかった。そんな熱い視線を感じる中で「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」は決勝グリッドに並べられた。
永井選手は60周目にひとつ順位を落とすが、走りに大きなミスは見られない。初めての決勝にも落ち着きを感じられたほどだ。最終ラップにもう一台の逆転を許したもののやむを得まい。しっかりと「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」をゴールまで導き、14位でフィニッシュ。今後に繋がる手応えをつかむこととなった。次回のレースは、ゴールデンウィークの富士スピードウェイが舞台となる。