SBK第4戦オランダのレース2はジョナサン・レイ(カワサキレーシングチーム)が優勝した。
レース2は昨日のレース1とは天候が一変。上空は黒い雲に覆われ、スタート時点で雨は上がっていたものの、路面は完全なウエットコンディション。全車がレインタイヤをセレクトしてのスタートとなった。
好スタートで飛び出したのはトム・サイクス(カワサキレーシングチーム)。オープニングでレイが2番手に浮上してカワサキのワンツー走行が始まったが、すぐにレイは後退。替わってチャズ・デイビス(Aruba.it レーシング-ドゥカティ)がサイクスを追いかける。
水しぶきを上げながら慎重にアクセルを開ける面々。デイビスもすぐに後退する。2番手に上がったのはチャビ・フォレズ(バーニレーシングチーム)。しかし、フォレズの2番手走行も続かず、次に2番手浮上したのはマイケル・ファン・デル・マーク(ホンダ・ワールドスーパーバイクチーム)。
サイクスは変わらずトップを走行。4周目あたりから日差しが復活。あっという間にラインを乾かしていく。それを待っていたかのようにファン・デル・マークがトップ浮上。5周目にはジョシュア・ブルックス(ミルウォーキーBMW)がトップ浮上と激しい上位争いが展開される。逆にサイクスはレイの後方5番手までポジションダウン。
ブルックス、ファン・デル・マーク、ニッキー・ヘイデン(ホンダ・ワールドスーパーバイクチーム)、レイの4台でトップ集団が形成された。路面コンディションの回復に比例してラップタイムも速まる。ブルックスが一人ハイペースで周回。7周目に2番手に浮上したヘイデンもこれを逃がすまじと同じくハイペースで追いかける。ペースが上がらないファン・デル・マークをかわしてレイが3番手まで順位を回復。ヘイデンの背後につける。
7周目を終えたところでレイはピットに戻り、タイヤを交換。同時にサイクスもピットに入り、タイヤ交換。ジョルディ・トーレス(アルテアBMWレーシングチーム)ファン・デル・デルマークらも後に続いてピットにタイヤ交換に向かう。
これでブルックスは完全に一人旅。ヘイデンが1秒差で追いかける。後方では9番手でコース復帰したレイが別次元のラップタイムで追い上げを開始。2番手を走行していたヘイデンにはデイビスに2番手の座を奪われる。デイビスはあっという間にブルックスの背後につける。12周目が終了したところでブルックス、デイビス、ヘイデンがそろってピットに向かう。
後方ではタイヤ交換してコース復帰したブルックスがアウトラップで転倒を喫した。
タイヤを交換して別次元の速さを手に入れたレイがサイクスを伴ってあっというにトップ浮上。10秒ほど離されて3番手にファン・デル・マークというトップ3。
その後レイはトップの座から落ちることなく順調に周回し、今季2度目のダブルウイン、今季通算5勝目を飾った。サイクスは今季5度目の表彰台を獲得。ファン・デル・マークが今季4度目の表彰台となる3位でフィニッシュした。
(RIDINGSPORT)