昨年と同じフォーマットに戻って行われたF1中国GPの予選では、メルセデスのニコ・ロズベルグが今季初のポールポジションを獲得した。一方でチームメイトのルイス・ハミルトンは、すでにギヤボックス交換で5グリッド降格が決まっていた上に、パワーユニットのトラブルに見舞われて、まさかのQ1脱落。メルセデスのふたりは、対照的な結果となった。
フリー走行から好調でポールポジションを射程にとらえていたフェラーリのキミ・ライコネンは最後のアタックでミスが出て、自己ベストタイムを更新できず、予選3位に終わった。セバスチャン・ベッテルは1回のアタックに賭けたが、やはり完璧な出来ではなく4位。
ライコネンを0.055秒上回り、ロズベルグと並ぶ2位を得たのはレッドブルのダニエル・リカルドだ。ロズベルグとの差はコンマ5秒と大きいが、パワーサーキットの上海で、この位置につけた意味は大きい。
予選は、フリー走行3回目の途中まで降っていた雨の影響もあり、Q1ではマノーのパスカル・ウェーレインがクラッシュして赤旗。Q2ではフォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグのタイヤが脱落して、2度目の赤旗となった。それでもヒュルケンベルグはQ3へ進出、ストップしたためQ3は走れず10位で予選を終えたが、このあと「危険なリリース」について審議されることが決まっており、何らかのペナルティを受ける可能性が高い。
マクラーレン・ホンダの2台は、Q2の赤旗でタイムを更新するチャンスを失い、12位と13位からレースを戦うことになる。フェルナンド・アロンソ、ジェンソン・バトンともにQ3進出への可能性を感じており、「本当のペースを見せられなかった」と失望を隠さなかった。
ポールポジションのニコ・ロズベルグは、Q2で上位10台のうち、ただひとりソフトタイヤでタイムを出しており、そのタイヤでスタートすることになる。