ケケ・ロズベルグやアイルトン・セナが在籍したセオドール・レーシングがレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLLR)とジョイントし、インディカー・シリーズの舞台に帰ってくることが発表された。
セオドール・レーシングは、実業家でありながら自らもステアリングを握っていたテディ・イップによって創設され、1956年から75年まで11もの有名なイベントに参戦。74年にエンサインのスポンサーとしてF1にも参入し、78年から83年まではコンストラクターとして参戦していた。
その後は、マカオF3を始めとしたジュニフォーミュラを主戦場にし、83年にはアイルトン・セナが同チームでマカオGPにエントリーし、初代ウイナーに輝いている。1992年を最後に活動を休止していたが、イップの息子テディ・イップJrが事業を引き継ぎ、GP2シリーズでステイタスGPとして参戦するなどヨーロッパで活動。
セナのマカオGP勝利から30年目にあたる2013年に再び「セオドール・レーシング」の名前を復活させ、プレマパワーのスポンサーとしてマカオF3に復帰。アレックス・リンが見事優勝を果たした。2015年もフェリックス・ロゼンクビストが同チームから参戦し勝利を収めている。
日本でもジュニアチームを発足し、昨年9月に行われたF1日本GPでのスーパーFJのノンタイトル戦にも参戦。さらにスーパーフォーミュラへの参戦を検討していると言われている。
そんなセオドール・レーシングが、今週末にロングビーチで開催されるインディカー第3戦にレイホール・レターマン・ラニガンとジョイントし、1985年以来となるインディカー復帰を果たすことが明らかとなった。最後にセオドールがインディカーに参戦したのは1985年のポートランド戦。ドライバーは、チコ・セッラが務めていた。
今週末のインディカー第3戦ロングビーチからグラハム・レイホールが駆る15号車にセオドール・レーシングのロゴが描かれ、インディアナポリス・モータースピードウェイで開催されるグランプリ・オブ・インディとインディ500の2戦にRLLRからスポット参戦するスペンサー・ピゴットのマシンにも同様にセオドール・レーシングのロゴが付けられる。
イップJrは、「インディカーは父にとって非常に重要だった。多くの点で、彼の第二のホームだった。今年のインディ500は、記念すべき100回目の開催を迎える。それを祝う意味でもセオドールの名前はふさわしい」
「RLLRとの提携は理にかなっているよ。ボビー(レイホール)は私と同じくらい父を知っていて、グラハムは新しい世代の期待の星だからね」とコメント。
共同オーナーのボビー・レイホールは、「セオドールがインディカーに戻ってきて、私たちと一緒になることはとても名誉なことだ。モータースポーツ界の歴史に残るセオドールの名前を我々に委託してくれ、テディ・イップJrと彼のスタッフに感謝している」と語っている。