フェリペ・マッサが、このところ財政危機に陥っているかつての所属チーム、ザウバーの先行きを心配していると語った。
ザウバーは、キャッシュフローの問題から過去2カ月の従業員への給与の支払いが遅れ、チームボスのモニシャ・カルテンボーンが新たなスポンサーを獲得すべく奔走している。3月分の給与は、事態を憂慮したマーカス・エリクソンのスポンサーが支払いの前倒しに応じたことにより、何とか支払うことができた。
そうしたザウバーの状況について心配しているかとの質問に、マッサはこう答えた。「もちろんだよ。誰もが何とかならないものかと思っている。去年のロータスでもそうだったけど、ザウバーが困っているという話なんて、誰だって聞きたくはない」
2002年にザウバーからF1にデビューしたマッサは、3シーズンをチームですごした後にフェラーリへ移籍した。フィールド全体の格差が小さくなるように、何かもっと効果的な手を打つ必要があると、彼は考えている。
「バスケットボールでも何でも、F1以外のスポーツでは、大部分のチームがそれなりの資金を持っている。野球やアメリカンフットボールもそうだ。他のチームから選手を引き抜いたり、投資をしたりする金がないチームなんてほとんどない」
「だけど、F1では資金力の格差が大きい。そうした面でF1にはずいぶん改善の余地があるよ。どのチームにも十分な予算があって、しかもチーム間の差がほとんどなくなるといいだろうね。そうなれば戦力も拮抗して、毎回違うクルマが勝つようなレースが見られるはずだ」
「それを改善するには、いくつかのルールを変える必要がある。ただF1では、どんなルールだろうと、なかなか簡単には変えられないんだ」