メルセデスのルイス・ハミルトンは、自分がギヤボックス交換のため5グリッド降格されるため、中国GPはニコ・ロズベルグにとって楽な週末になるだろうと語った。一方で、オーバーテイクを繰り返すレースをすることを楽しみにしているという。
ハミルトンのギヤボックスにダメージがあり、大事をとって交換することを決めたと、メルセデスは水曜に発表した。現在の規則では、ギヤボックスは6戦連続で使用しなければならず、その前に交換した場合、グリッドを5位降格される。
ロズベルグは2連勝を挙げて合計50ポイントでランキングトップ、対するハミルトンは2戦続けてポールポジションを獲得しながらスタートで出遅れ、2位と3位に終わり33ポイントでランキング2位につけている。タイトル争いでの遅れを取り戻したいハミルトンにとってグリッド降格は大きな痛手になる。
ハミルトンは、今回はロズベルグにとって楽な戦いになるだろうと語った。ただし自分は決勝の中でバトルをしながら順位を上げていき、優勝争いに挑むつもりだという。
「ニコにとって楽な週末になる。たぶんそうなるはずだ」とハミルトン。
「だからといって、僕が降格された位置からでは彼と戦えないというわけじゃない。全力でプッシュする」
「勝てないとは思っていない。それが僕の思考過程だ。ダメージを最小限に抑えるというよりもね」
ハミルトンはカート時代のように後方からオーバーテイクを繰り返して順位を上げていくレースは大好きであり、今回もそれを楽しみにしていると語った。
「僕はレースが大好きだから、後ろから順位を上げていくのは楽しい。レースを始めた当時はいつも最後尾からスタートしていた。ひどいカートしか買えなかったからだ」
「昔からそうやってレースをしてきたし、そういうレースが大好きだ」
「レースキャリアの初めはトップチームにいたわけじゃない。当時は後方から順位を上げていったものだけど、そういうレースが大好きなんだ」
「最初の2戦は後ろから追い上げていく展開になり、すごくわくわくした。だから今、いい気分なんだ。少なくとも他のドライバーたちとバトルができるからね」
一方ロズベルグは、ハミルトンがグリッド3列目以下になることが確定していても、楽なレースになるとは思っていないと語った。
「それ(ハミルトンがグリッドを降格されること)は分かっているが、僕のアプローチは全く変わらない。ハミルトンは6番手スタートだったとしても僕が優勝を狙う上で脅威になるだろう。そういう意味で僕にとっては普段とほとんど変わりはないんだ」とロズベルグ。
「集中しているし、全く油断してなどいない。彼だけじゃなくフェラーリもいる。フェラーリはまだ真の力を見せてはいない」
「それを忘れるべきじゃない。彼らはこの2戦、いろいろなことがあって順調ではなかった。彼らにとって最悪の状態だったと思う。それは分かっているんだ」