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山梨小6殺害事件、障がいを持つ長男の育児に悩み精神科通い

2016年04月14日 12:20  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

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  山梨県韮崎市の静かな住宅地で4日夕方、事件は起きた。長女(13)と祖母(69)が外出中の自宅で、母親の池田千夏容疑者(39)は、わが子・雄生くん(11)の首をロープで絞め殺害した。 「障がいがあるなんてまったく知らなかった。本当に普通に元気のいい、かわいい子でした。近くの駐車場で自転車に乗る練習をしたり、お姉ちゃんとバドミントンをしていましたよ。 “雄生くん、その髪型、さわやかでカッコいいね”って声をかけると、恥ずかしがりながらもこっちを向いて笑顔を見せてくれて……。お母さんが大好きみたいで、まとわりつく感じでしたよ。まあ男の子だしね」(近所の住民) 捜査関係者は、こう話す。 「突発的な犯行で、動機については、“子どもの育児に悩んでいた”と話していますね。息子さんが障がいを抱えていたこともあり、“将来的な不安”を感じていたようです」 自宅から歩いて5分ほどの近所の会社でパート従業員として午後4時まで働き、4人暮らしの家庭を支えていた。 「毎朝あいさつはしますし、仕事もまじめにこなす人でした。ごく普通の人ですね」(母親が勤務していた会社の社長) 事件当日はいつもより早く、午後3時に退社したという。雄生くんが就学する前後に離婚したが、父親の姿は定期的に目撃されていた。 「月に1回、会いに来ていましたね。長女も雄生くんも楽しみにしていたみたい。近くの駐車場で遊んだり、ご飯食べに出かけていたみたいです」(近隣住民) 容疑者が2人の子どもと手をつないで仲よく歩く姿を見たという話も。千夏容疑者について、住民はこう続ける。 「普通にあいさつは返してくださいましたね。ただ印象に残っているのは、下を向いて歩いている千夏さんの姿ですね。何か思い詰めている感じがしました。声をかけられないこともありました」 小学校でも、千夏容疑者の普段の様子が聞けた。 「お母さんも精神科に通っていたようで、コミュニケーションが得意なお母さんではなかったようです。担当の先生から話しかけなければ、話さないといった具合。雄生くんの送迎は、毎日お母さんが行っていましたから、日常的な相談は適宜行っていたようです」(校長先生) 思い詰めている原因のひとつに、今にして思えば雄生くんの将来が含まれていたのか。雄生くんは広汎性発達障害と診断され、小学2年生からは特別支援学級に。広汎性発達障害とは、社会性として必要な部分に発達の遅れが生じるものだ。 例えば、特定の物事への強いこだわりや、皮肉や冗談がわからないなどが挙げられる。雄生くんの学校での様子はどうだったのか。 「算数は計算が得意で、理科は実験が好きだったようです。休み時間は普通学級の子どもたちと一緒に、サッカーやバスケをして仲よく遊んでいました」(前出・校長先生) 話を聞く限りでは普通の少年にしか聞こえない。 「一昨年までは時折テンションがハイ、情緒が不安定になってしまうことがあったようです。ただ昨年は非常に落ち着いていい状態だったと、担任が話していました」 今春、6年生になり、千夏容疑者も雄生くんも、5月に予定されていた修学旅行を楽しみにしていたという。