今季、世界ラリークロス選手権(World RX)に参戦するセバスチャン・ローブは、世界ツーリングカー選手権(WTCC)に残留する選択肢もあったが、ラリークロスに強い魅力を感じたと明かした。
当初、ローブは2016年も引き続きWTCCに参戦するとみられていたが、シトロエンは2017年にWTCCでの活動を終了することに伴い、今シーズンの参戦台数を削減。この結果、ローブはシトロエンのシートを失うこととなった。
その後、ローブはシトロエンとグループを組むプジョーへ移籍。今年1月のダカールラリーへ参戦したほか、15日に開幕するWorld RXへもワークスチームのチーム・プジョー・ハンセンから参戦する。
「まったく新しい挑戦で、新たな1ページだ」とローブ。
「WTCCを離れることは予想していなかった。またシリーズに留まり、サーキットレースを戦うチャンスもあった。でも、World RXを戦うことに興味が湧いたんだ」
「ラリークロスへの挑戦は素晴らしいものになるだろうね」
今週末のシリーズ開幕戦ポルトガルRXを迎えるにあたり、ローブは先週、フランスで行われた3日間のテストに参加。そこでプジョー208 RXをドライブしている。
「WTCCで培った経験が役に立つことを願っているけれど、どういった結果が出るかは分からない。いずれにしても、僕がどれだけ戦えるかはすぐに明らかになるよ」
「シーズン開幕を心待ちにしていた。ものすごく楽しいだろうし、マシンをドライブする感覚はラリーカーに似ている。そして、僕はラリーカーでの経験は豊富なんだ」
「学ぶべきことは多いけど、すぐに習得していくつもりだ。ただ、ジョーカーラップを走るタイミングといった戦略面についてはよくわかっていない。マシンセットアップについても、100パーセントの自信を持ててはいないんだ」
「もっとも問題となりそうなのは、集団の中での走り方だ。3日間テストを行ったけれど、すべて単独での走行だったからね。もちろん、WTCCで周りをライバルに囲まれながらレースをしたことはある。しかし、ラリークロスでは少し状況が違っていると思う。これもすぐにどういうものか、実感することになるはずだ」