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Excellence Porsche Team KTR「反省すべき点が多すぎるレースだった」

2016年04月13日 16:51  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

Excellence Porsche
Excellence Porsche 33
911 GT3 R

2016 AUTOBACS SUPER GT Race Report
Okayama
April 9/10 2016

Naoya Yamano / Jorg Bergmeister
Qualify:16th(1'27”669)
Race:22nd(75Laps)

4月9日、いよいよ2016年のSUPER GTが岡山国際サーキットで開幕した。激戦のGT300クラスに挑むExcellence Porsche Team KTRは、日本で初めて導入されたニューポルシェ911GT3 Rを1月に富士スピードウェイでシェイクダウンされた後、2回の公式テストに参加。手ごたえを感じ、準備を万端に整え開幕戦に臨んだ。迎えた9日の予選日は初夏を思わせるような暖かさ。Excellence Porsche Team KTRは、午前9時からの公式練習で予選に向けたセットアップを行っていった。しかし、直前で性能調整が変更された部分もあり、公式練習では35周をこなし1分27秒955というタイムをマークするも、17番手という位置と首位とのタイム差に、不安がチームをよぎった。

迎えた14時50分からの公式予選Q1。チームはベルグマイスターをQ1に、山野をQ2のアタッカーとして予選に臨んだ。ベルグマイスターは4周目に1分27秒669という公式練習を上回るベストタイムをマークするも、予選Q2進出にわずか0.194秒差届かず。予選は16番手で終えることになった。

明けた4月10日の決勝日は、午前9時に30分間のフリー走行がスタートした。Excellence Porsche Team KTRは、燃料を積んだ状態でのセットアップの確認を実施。14周をこなし、1分29秒131と14番手のタイムをマークした。チームは慌ただしく決勝日のスケジュールをこなし、14時40分の決勝スタートのときを迎えた。ベルグマイスターが駆るExcellence Porscheは14番手で1周目を終え、No.2 EVOLAとバトルを演じるが、スタートから16分が経過したとき、スタート違反による痛恨のドライビングスルーペナルティが課されてしまう。これによりExcellence Porscheはいったん最後尾まで後退。2周後にはNo.48 GT-Rをかわしポジションを奪回しはじめたのだが、今度はタイヤが予想以上に消耗してしまう。大きなタイムロスを避けるためには、山野に早めに交代するほかない。20周を終えベルグマイスターをピットに呼び戻し、山野とドライバー交代。より固いタイヤへと交換を行い、Excellence Porscheをふたたびコースへ送り出した。

ここから山野は、タイヤを労りながら燃料を積み重いマシンで粘りの追い上げをみせる。27周目には最後尾を脱し、他車のピットインとともに順位を上げていく。山野はひとり戦い続け、終盤には16番手まで挽回した。しかしレース終盤、またも思わぬトラブルが。SUPER GTではGT300クラス首位の周回数から起算し、3分の2以上をひとりのドライバーが周回してはならない規定がある。しかし、山野の周回数が3分の2を超えてしまいそうだったのだ。やむなくピットは山野をスローダウンさせる指示を出し、周回数規定をクリアしようと試みたが、時遅く、1周減算のペナルティが課され、最終的にExcellence Porscheの順位は22位となってしまった。予選からのわずかなスピード不足、そして決勝の相次ぐペナルティ。Excellence Porscheのポテンシャルを発揮しきれなかったレースに、チーム全員が悔しさを露わにした。このままではいけない──。レース後、チームは緊急ミーティングを実施。第2戦富士での巻き返しを誓った。

Naoya Yamano A Driver
レース前半グリップダウンがありましたが、我々のタイヤではロングランを試していなかったこともあり、テスト不足が出てしまったと思います。その後はハードなタイヤを履き、重い状態で走り続け、タイヤの様子を探りながら戦いました。課題もかなり見えてきましたし、次の富士に向けてはテストの結果も踏まえつつ、決勝レースを重視してよりいいレースをしたいと思います。

Jorg Bergmeister B Driver
予選ではセットアップにも苦しみ、納得できない結果になってしまいました。決勝では少しでも改善できるように努力して臨みましたが、タイヤに苦労してしまいましたね。スタートでは横に並んでいたマシンからわずかに前に出てしまったミスもありました。次戦に向けて改善していきたいと思います。今よりもひどい状態はないので、上がっていくだけです。次戦もプッシュします。

Tadashi Fujita Team Principal
今回のレースは、反省すべき点が多すぎるレースだったような気がします。そのポイントを今後、ひとつひとつ詰めていかなければいけません。もちろん次のレースである第2戦富士では、今回の反省点を踏まえてしっかりと上位を狙っていかなければいけませんし、そのための体制を組んできたつもりです。次戦もぜひ応援よろしくお願い致します。

Toshiaki Takeda Team Director
新しい911GT3R、そして体制で臨んだレースでしたが、スタッフは一生懸命がんばってくれました。最終的に自分がありえない周回数のミスをしてしまいました。二度と同じミスはしないようにしなければいけません。ヨルグのペナルティにはじまり、その後はドライバーもがんばってポジションを上げていてくれたのですが......。次戦はこの借りを返します。