F1は今年の予選システムに関する騒動を反省し、今後は準備不足のまま公の場で実験を行うような、慎重さに欠ける行動は避けるべきであると、ウイリアムズのチーム副代表、クレア・ウイリアムズが主張した。
今年2月末になって、予選方式が変更になることが決定、ドライバーなどから不満の声が上がるなか導入されたところ、昨年までは最も盛り上がっていた予選Q3最後の数分で一台もマシンが走らない事態となった。強い批判を受け、大方のチームは廃止を望んだものの、FIA側はそれに反対、さらに異なる予選フォーマット案まで提示されるに至ったが、全チームが結束して昨年までのシステムに戻すよう要請したことで、ようやく新システム廃止と、中国GPから最終戦までは従来型のフォーマットが採用されることが正式に決定した。
クレア・ウイリアムズは、ようやく予選問題が決着したことにほっとしたと述べ、今後F1は何か決断を下す際にはもっと慎重に行動すべきであり、二度と醜態をさらしてはならないとの考えを示した。
「提案を検討する際にはもっと時間をかけて慎重に行うべきだということを学びました」とクレア。
「公の場で事を運ぶべきではありません。水面下で行うべきなのです」
今季予選方式は確定したものの、2017年に向けて予選を含む週末全体のフォーマットを変更することを視野に入れ、今後検討が行われていく。
クレアは、観客数およびテレビ視聴者数が減少する傾向にあることを考えれば、週末のフォーマット変更について考える必要はあるが、今年のようにシーズン途中で変更するような事態に陥らないよう、慎重に決定を下さなければならないと語った。
「(今シーズン末までは)フォーマットは変わらないので、その間に2017年の予選システムをどうすべきかをじっくりと分析することができます」
「生で見ている観客もテレビ視聴者も減少傾向にあるので、レースウイークエンド(のフォーマット)について検討する必要があると思います」
「サーキットでもそれ以外に関しても、どういう形で何を実施するのかを検討し、今の観客を維持しつつ、新たな世代のファンを引き付ける努力をしなければなりません」