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ウイリアムズ、2014年の大躍進で黒字決算

2016年04月12日 10:51  AUTOSPORT web

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ウイリアムズ、過去2年の好成績により、スポンサーシップ市場で優位に
ウイリアムズが2015年度の決算報告書を公開し、一昨年から2年連続で好成績を残した彼らのF1チームが再び黒字化したことが明らかになった。

 彼らは2014年に続いて昨年もF1コンストラクターズ選手権で3位に入ったが、2015年度の決算には2014年の成績に対する分配金が収入として計上されている。これにより収入は2014年の7020万ポンドから1億150万ポンドに増え、一昨年の決算で3150万ポンドの損失を出していたF1部門は、2015年度にはEBITDA(=金利・税金・償却前利益)で20万ポンド(約3000万円)の黒字となった。

 チームがコメントしているように、財務状況の改善は「主として、2014年F1シーズンにおける競技成績の大幅な改善に伴う、商業権(=分配金)およびスポンサーシップ収入の増加によるもの」だ。

 ウイリアムズが公開した12月末締めの2015年度決算報告書によると、ウイリアムズ・グループの複数の企業の持ち株会社であるウイリアムズ・グランプリ・ホールディングスPLCの収入は、2014年の9020万ポンドから1億2560万ポンドに増え、黒字にこそならなかったものの、損失は2014年の3700万ポンドから330万ポンドに縮小した。

「2015年度の決算では、力強い収入の伸びとプラスのキャッシュフローが見られ、大幅な改善を示した」と、CEOのマイク・オドリスコルは述べた。

「過去2年間にわたって、私たちは事業の抜本的な再構築を行っており、この決算は経営と財務の両面での大きな進歩を反映したものだ」

「私たちは競技成績でも回復傾向を維持し、F1にとってきわめて困難な経済状況のなかで、巨額の競技関連支出があったにもかかわらず、収入と支出をバランスさせることができた。チームは2015年もコンストラクターズ選手権で2年連続の3位に入った。これは事業の再構築の結果として、レースでの競争力においても明らかな変革が達成されたことを証明するものだ」

「商業権収入は1年遅れで支払われ、その額は前年に比べて大きく順位を上げた2014年のコンストラクターズ選手権3位という成績を反映している。そして、競技成績の向上はスポンサーシップ市場で優位に立つことにもつながり、この間にユニリーバ、アバナード、ブリティッシュ・テレコム(BT)、ハケットといった有名ブランドがウイリアムズ・マルティニ・レーシングのパートナーとなった」

「また、複数のパートナーがチームとの関係を深めており、これも私たちのブランド価値が強さを維持していることの証拠と言える。今回の決算報告は、私たちが将来の競技面と商業面での成功に向けて、強固な基礎を築き続けていることを示すものだ」