その一人がアドルフ・ヒトラーだと主張するのは、『ヒトラー・イン・ブラジル その生と死(原題:Hitler in Brazil -His Life and His Death)』の著書を持つユダヤ系ブラジル人のシモーニ・レネ・ヘレイロ・ディアスさん。ヒトラーが1945年4月にピストル自殺したというのは嘘で、アドルフ・ライプツィヒという名を使ってアルゼンチン~パラグアイ経由でブラジルに入り、マットグロッソ州のノッサ・セニョーラ・ド・リブラメントという町に暮らしながら1984年に95歳で死亡したと記している。
もっともヒトラーに関しては、最近も英メディア『metro.co.uk』が昨年出版の歴史小説『Hitler’s Last Day -Minute by Minute-』に記された内容だとして、“ヒトラーはマイクロペニス。男として非常にデリケートな部分に悩みを抱えていた”と伝えて話題になっていた。またヒトラーには停留睾丸(睾丸が陰嚢の中に下りて来ない)が確認され、50代になるとパーキンソン病にも苦しめられていたとする説もあるようだ。こうなるとヒトラーが90代になっても若い女性と暮らせるほど“お達者”であったかは、かなり疑わしいところだ。
しかし2011年出版の『Grey Wolf: The Escape of Adolf Hitler』でも、ヒトラーはアルゼンチン・パタゴニアに逃亡して1962年に73歳で死亡したと記されている。トレジャーハンターをしながら晩年を過ごしたとも書かれているのは、その人物が南米に逃亡したナチスドイツの残党や遺品の情報を把握していたからであろうか。