マクラーレン・ホンダのレーシングディレクター、エリック・ブーリエは、リザーブドライバー、ストフェル・バンドーンがバーレーンGPで活躍したことで、彼に大きな注目が集まっているのは承知しているが、それによって2017年のドライバーラインアップ決定を急ぐことはないと語った。
オーストラリアGPでの大クラッシュで負傷したアロンソに代わり、バーレーンGPに急きょ出場したバンドーンは、突然の決定にもかかわらず、F1デビュー戦において予選12位から決勝10位を獲得、チームに今季初ポイントをもたらした。
ブーリエは、バンドーンが周囲から高い評価を受け、他チームからの注目が高まっていることは承知していると語った。
「全体的に彼はいい週末を送った。ミスをせず、非常にいい仕事をした」
「いい週末を過ごしたことが、彼にとって大きな自信につながり、キャリアの後押しにもなるだろう」
「大勢の人たちが彼に注目している。彼にとっていいことだ」
「週末を通してトラブルがなく、彼自身一切ミスをしなかったことも、非常に助けになった」
出場が直前に決まったため理想的な状況ではなかったとの指摘に対してブーリエは、「皆そう言っているが、私はそうは思わない」と答えた。
「少なくとも考える時間があまりなかったため、余計なプレッシャーはかからなかった。我々も一切プレッシャーをかけなかった」
「彼は見事な仕事をした」
中国GP直前の木曜にFIAがアロンソの検査を行う予定で、これにパスしなければアロンソは出場することができない。ブーリエはそういう事態にならないよう願っているものの、万が一そうなった場合、バンドーンは今度はより自信を持って走ることができるだろうと語った。
「1回経験したのだから、あとはさらによくなっていくはずだ」とブーリエ。
「また彼がレースに出るなら……そうならないことを願っているが、そうしなければならない状況になった場合、彼はいい仕事をするはずだ。チームはそう確信している」
バンドーンに大きな注目が集まっていることから、2017年のドライバーラインアップ決定を早めなければならなくなるのでは、と聞かれると、ブーリエは笑って「そんなプレッシャーは一切ない」と答えた。
マクラーレン・ホンダは、アロンソとは2017年末までの契約を結んでいるが、バトンとの現契約は今季末で切れる。