ブランパンGTシリーズの今季初戦となるブランパン・スプリントシリーズ第1戦が10日、イタリアのミサノ・サーキットで行われ、フレデリック・バービッシュ/ローレンス・バンスール組の1号車アウディR8 LMS(ベルジャン・アウディクラブ・チームWRT)がトップチェッカーを受けた。
スプリントシリーズと耐久シリーズの2本柱で構成される欧州のGT3カーレース『ブランパンGTシリーズ』。その今季初戦となるスプリントシリーズの開幕戦には、メルセデスベンツAMG GT3やBMW M6 GT3といったニューマシンを含む9車種、合計39台がエントリーし、土曜にフリー走行と予選、予選レース(60分)を実施。日曜に決勝レース(60分)が行われた。
ナイトセッションの予選レースでは、9番手スタートの8号車ベントレー・コンチネンタルGT3を駆るマキシム・ソウレット/アンディ・ソウセック(ベントレー・チームMスポーツ)が予想外の展開をものにする。ダンプコンディションで上位がレインタイヤでスタートするなか、スリックタイヤでレースに臨んだ8号車のベントレーは、一時は20番手近くまでポジションを落とすものの、その後は路面コンディションの回復とともにトップ10まで挽回。さらに8号車は、ピットストップ・ウインドウが終了する直前までピットインを遅らせると、そのタイミングで運良くデブリ回収によるフルコースイエローとなって実質トップでコースに復帰。そのまま逃げ切った8号車が、予選レースを制した。
日曜の午後に行われたメインレースは、ポールシッターのベントレー8号車を1コーナーで制した2番手スタートの99号車BMW M6 GT3(フィリップ・エンゲ/アレクサンダー・シムス)が序盤をリードするが、スタート直後から背後につけていた1号車のアウディR8 LMSと84号車メルセデスベンツAMG GT3(ドミニク・ボウマン/マキシミリアン・ブウク)が11周目に99号車を交わす。
トップに立った1号車のアウディは、その後に早めのピットストップで6秒のアドバンテージを手にすると、終盤は追い上げるメルセデスを振り切って、2016年の初戦を制した。
昨年、千代勝正らを擁し耐久シリーズでタイトルを獲得したニッサンGTアカデミー・チームRJN(23号車ニッサンGT-RニスモGT3)は、今年も日本人ドライバーの高星明誠を走らせるが、今回のミサノでは予選27位、予選レース17位、決勝は14位に終わっている。