第1戦 岡山 決勝レポート (GT300)
パーツ不足で満足な走りできず
午前のフリー走行は決勝へ向けたセットのアジャストをメインに行ったが、車のセットアップパーツがまだ届かない中で、セッティングの変更はアライメントを変更、修正するだけだった。セッティングの幅が狭い中で、決勝でどのようにタイヤを持たせて速く走りかが我々の課題で、スプリングなどのセットアップパーツは喉から手が出るほど欲しい状況だった。
スタートは高木真一。スタートで1台抜き、更にストレートに戻ってくるまでにもう1台抜いて5番手で1周目を終えた。その後のペースも非常に良く、表彰台も狙えるかに見えたが、10周を過ぎた辺りからリアタイヤのグリップが徐々に落ち始める。12周目には6番手にドロップし、16周目までに8番手までポジションを落としてしまうが、その後は安定したペースでポジションをキープしていった。
25周を過ぎた辺りからペースが落ち始めたので、31周目に高木をピットに入れる事にした。小林に交代してスタートしようとしたところ、エンジンがストールしてしまった。クラッチのパーツがメーカーから届いておらず、調整が出来ないままレースに出走しなければならなかったが、その影響が出てしまった。
小林は何とか車を発進させ戦列に復帰したが、20番手までポジションを落としてしまう。その後はタイヤに厳しい戦いを強いられるが、タイヤを労りながら安定したペースで小林は走り続けた。
53周目には12番手までポジションを上げ、終盤にはポイント獲得まであと一歩の11番手までポジションを上げる事に成功したが、無念のチェッカーとなった。
次の富士までにはセットアップパーツが届く予定なので、トップ争いが出来るレースをお見せしたい。
土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント
「初めての車でスペアパーツも無く、良く頑張ったと思う。一発の速さは皆と勝負出来るけど、レースラップはまだまだだね。でもこの状況で本当によく出来たと思う。ドライバー、エンジニア、メカニック全員よく頑張った。でも、これからはFRのセットアップに慣れないとね。次はいいレースを魅せられると思うよ」
一瀬俊浩エンジニアのコメント
「昨日の決勝のセットのベースが良かったので、それをアジャストする事に専念しました。決勝ではリアタイヤに負担がかかる事が分かってきたので、アンダーステア傾向を強くするセットを進めました。しかし、赤旗も多く、調整しきれないところがありました。決勝はフロントの車高を上げるなどの対策を施しましたが、予想以上にリアに負担が大きく、10周を過ぎた辺りからリアのグリップが落ちてしまう状況でした。また、ピットストップでエンジンストールしてしまいましたが、クラッチの調整をするパーツがまだ届かず、ドライバーには辛い思いをさせてしまいましたが、次回までには色々なパーツが届く予定ですので、本来のパフォーマンスを発揮させる事が出来ると思います」
高木真一選手のコメント
「GT3を使って初めてのレースでしたが、ロングのテストがあまり出来ていなかったので、レースを予測する事は難しかったです。もしかしたらもう少し上手くできるかな?と思っていましたが、思い通りにはいかなかったです。スタートは良かったのですが、10周過ぎあたりからオーバーステア傾向が強くなり、ペースが落ちてしまいましたが、そうなる事はわかっていたので、アンダー傾向に持っていったのですが、それでもちょっと足りませんでした。次回までに対策して富士では良い結果を出したいと思います」
小林崇志選手のコメント
「オフのテストからロングランには不安がありました。出来る限りの対策はしてきたんですけど、非常に悔しい気持ちです。一発のタイムは速くても決勝で速くないと意味がないので、もっとロングのペースを上げていきたいです。次の富士までにテスト出来そうなので、それまでに対策して良い結果を出したいです」