レッドブルのクリスチャン・ホーナーによると、バーレーンGP予選でダニール・クビアトのタイムが伸びなかったのは、気温が下がったときにうまくタイヤを機能させられなかったためだという。
先週土曜日の予選でQ2最初の脱落者となったクビアトは、チームメイトのダニエル・リカルドより約1秒遅いタイムでセッションを終え、「クルマの挙動が不安定で、安心して乗れなかった」ことを示唆する発言をしていた。
オーストラリアで、彼はQ1落ちを喫したうえに、決勝は電気系トラブルのためスタートさえできずに終わるという悲惨なシーズンの幕開けをすごしており、第2戦の予選低迷はその傷口に塩をすり込むようなものだった。
クビアトが苦戦した理由について、チームは多少なりとも理解しているのかとの問いに、ホーナーは「現時点ではっきりとわかっていることは何もない」と答えた。
「バーレーンの暑い午後の時間帯のセッションでは、彼はクルマに満足していた。温度が下がってきたときに、コンディションの変化に合わせきれなかったのだろう。現在のタイヤが、温度変化にきわめて敏感であることはわかっている。おそらく彼はその適正温度のウインドウから外れてしまったのだと思う」
クビアトは、決勝では15番手グリッドから7位まで挽回してポイントを獲得し、リカルドもレースウィナーのニコ・ロズベルグからは約1分遅れながら、4位入賞を果たした。
「ふたりとも、クルマのポテンシャルを生かして、すばらしい仕事をしてくれた」とホーナーは言う。
「クビアトは後方のグリッドからミディアムタイヤでスタートし、それを効果的に使って順位を上げていった。メルボルンのレースと同様に、私たちのクルマはタイヤのデグラデーションが小さく、戦略が良かったこともあって、決勝では上位に入ることができた」
「彼だけでなく、リカルドも何度か見事なオーバーテイクを見せてくれた。最初は2ストップの予定だったが、途中で3ストップに切り替えたことも功を奏した」
またホーナーは、TAGホイヤーのバッジを付けたルノー製エンジンに小幅の改善が見られたと述べるいっぽうで、レッドブルのシャシーのポテンシャルの高さも強調している。
「パワーユニットが少し改善されたのは間違いない。私たちのクルマはブレーキングで安定性がきわめて高いので、他の多くのチームよりもダウンフォースを減らしたセットアップで走ることができた。大部分のチームが、いわゆるモンキーシート(排気管の上に設けた小さなウイング)を使っていたのは、彼らがダウンフォースを強めにしていた証拠だ」
「2台のレッドブルはバランスに優れ、ダウンフォースを少し削っても良いペースで走れたことが、堅実なパフォーマンスにつながったと思う」