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ロータス、SGT岡山予選日はエンジントラブルにより苦戦

2016年04月10日 09:01  AUTOSPORT web

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2016スーパーGT第1戦岡山 シンティアム・アップル・ロータス
スーパーGT 2016 第1戦 OKAYAMA 300km レース予選レポート

2016年4月9日 岡山国際サーキット
予選Q1:14位通過/Q2:14位

■公式練習走行
 岡山国際サーキットで4月9日から2日間にわたり、2016年度のスーパーGTが開幕しました。今年もCars Tokai Dream28はドライバーに加藤寛規/高橋一穂選手を迎え、シンティアム・アップル・ロータス(SGT EVORA)を走らせます。

 4月9日(土)、9:00から1時間45分にわたり開催された公式練習走行では、各車が勢力的に走行チェックを行いました。これは通年以上に気温が低かった公式テストでのデータを、少しでも補うためでしょう。

 No.2 シンティアム・アップル・ロータスは、まずエースである加藤寛規選手がコースイン。序盤から1分26秒台という好タイムをマークし、SGT EVORAは上位に付けました。しかしここで、SGT EVORA思わぬトラブルが襲い掛かります。エンジンがきちんと吹け上がらず、それ以上走行ができない状態に陥ったのです。

 最終的にはこの1分26秒734というタイムがクラス6位をマークしましたが、一抹の不安を感じさせる公式練習走行となりました。

■公式予選1回目(Q1)
 さて今年GT300クラスは新車ラッシュ。FIA-GT3マシンのみならず、JAF-GTマシンもモデルチェンジを迎え、激しい闘いが予想されます。また今年からは予選でポールポジションを獲得したドライバー(2名)には1ポイントが与えられます。接戦のスーパーGTにおいてこの1ポイントは、貴重なポイントとなるでしょう。

 14:50から行われた1回目の公式予選(Q1)は、晴天のもとに開催されました。Q1ドライバーを務めたのはエースである加藤選手。残り10分を切ったところでゆっくりとコースインした加藤選手は、コースクリアを伺いながら慎重にタイヤを暖めて行きます。

 各車タイムが出だしたのは5周目から。まず1分26秒705のタイムでトップに立ったのはNo.55 BMW M6 GT3。これをNo.51 Ferrari 488 GT3が塗り替るなど、FIA-GT3勢が早くからタイムを塗り替えて行きました。

 No.2 SGT EVORAは4周目からアタックを開始。公式練習走行では上位陣にそん色ないタイムを出していただけに、そのアタックにも期待が掛かります。しかしSGT EVORAは、思うようにタイムを上げることができません。やはり公式練習走行で出た症状が再発し、エンジンが吹け上がらないのでした。

 そして5周目、加藤選手は必死のアタックで1分27秒475を記録。6周目を走ることなくマシンをピットへと戻しました。

 結局SGT EVORAは14位でQ1を終了。当落線上ぎりぎりでしたが、無事に Q1 突破を果たしました。

■公式予選2回目(Q2)
 15:35からスタートした公式予選2回目(Q2)は、高橋一穂選手が出走。いちはやくコースインした高橋選手は、序盤から積極的にタイヤを暖めて行きました。しかしタイヤが暖まるであろう4周目を過ぎても、アタックラップというべきタイムには遠く及ばず、1分30秒台後半という状況で走行を続けていました。

 そして5周目、遂に高橋選手はマシンをピットへ。順位もQ1と変わらず、14位でQ2を終えました。加藤選手と同じく、エンジンが吹け上がらない状況でした。ポールポジションはマザーシャシーであるNo.25 TOYOTA86。2番手にNo.65 メルセデス・ベンツ AMG-GT、3番手にNo.7 BMW M6 GT3が入りました。

 明日の決勝レースをNo.2 シンティアム・アップル・ロータスは14番手からスタート。中盤から勝機を伺い、300km のレースを走ります。

Cars Tokai Dream28 シンティアム・アップル・ロータス

チーフエンジニア:渡邊信太郎
「クルマとサーキットの相性は、先月の合同テストでもトップを取ったセッションもあるぐらいなので良いはず。タイヤと路面のマッチングが良ければ上位を狙えましたし、持ち込んだ状態も良かったと思っています。今朝の練習走行でも6番手だったのですが、エンジンの息継ぎの症状がだんだんひどくなってしまいました。このトラブルは去年も出たり出なかったりしていて、先日の富士テストで出たので燃料ポンプを交換しタンクのハーネス(配線)を新たに作り直して岡山へ来たのですが、トラブルの箇所が特定できず原因を探求しているところです」

ドライバー:加藤寛規選手
「今回のトラブルはテストから出ていた症状なのですが、今回も走り出しからエンジンの息継ぎ症状が出てどんどんひどくなるという状態でした。Q1ではストレートで6速にも入れられなかったので、もうこれはダメだと思っていたのですが、ギリギリで通っていました。クルマのセッティングも良くて調子良く走れたんですけど。あとはスタッフに任せてトラブルが直ることを祈ります。今夜は明日に備えて準備をします」

ドライバー:高橋一穂選手
「加藤さんが乗ったQ1の時点からトラブルが出ていて、実際エンジンがボソボソという感じでした。それでもとりあえず1周は計測しておかないとということで、ABSやトラクションコントロールシステムを切ってまた入れ直してみたりしてみて、直ったかなとも思ってもう1周してみましたが、これ以上走るとほかの部分にも悪影響が出るということでピットに戻りました。明日の朝に走ってみて直っていればいいですが、もしも同じような症状が出たら決勝はスタートだけしてレースをやめてしまうかもしれません」