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季節感たっぷりの和の文具で気持ちを伝える

2016年04月09日 00:02  オズモール

オズモール

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新年度の始まる4月は異動や転勤、引っ越しなど環境が変わる人も多い季節。転機を迎えて旅立った人に連絡をするとき、「メールも便利ですが、手書きの手紙を送ると相手を大切に思う気持ちがより伝わると思います」と、歳時記に関する著書を出版している柳本あかねさんは提案する。

万年筆は慣れないうちは書きづらいものだけど、丁寧に書くことができるので、心のこもった手紙にはふさわしいもの。スターター用のものなら1000円台で購入できるので、この機会に1本入手しておくのがおすすめとか。

「特にインクがカートリッジ式になっているものならセットするのも簡単で、気分によって好きな色のインクに変えるという楽しみ方もできます。また、和紙のレターセットは風合いが柔らかな点が優れもの。特に鳩居堂や平つかなどの老舗店では粋で季節感のあるものを見つけることができますよ」(同)

和の文具の中では、お年玉を渡す時に使われるポチ袋も、いくつか素敵なデザインのものを揃えておくと、いろいろな場面で使えるとか。

「例えば、歓迎会の会費などを出すときや、小銭を借りて返すときなどに、お金をそのまま渡すよりも気遣いが感じられます。大きな文房具店に行けば、さまざまな大きさや柄のものが購入できますが、千代紙や包み紙を使って手作りすることもできます」(同)

そこで、ノリを使わずに簡単にできるポチ袋の作り方を教えてもらった。

1 折り紙の1辺を4センチほど切って長方形にし、裏面を上にして横長に置く。懐紙の場合は切らずにそのまま使う
2 長い辺を三等分するように、先に左側を縦に3分の1、右方向に谷折りする
3 次に右側を今折った左の折り目に重ねるように、縦に左方向に谷折りする
4 3で折った右側の紙の左端を5㎜ほど右側に戻すように折り返す
5 上下を各1㎝ずつ後ろに折り返す

「折り紙を使えば、最後の5㎜の折り返し部分が白くなり、ワンポイントになります。絵柄が入った懐紙で作ってもかわいく仕上がりますよ」(同)

季節感たっぷりの和の文具は、自分の気持ちをより深く込めることができそう。大事な人に手書きの手紙で近況を伝えて。


柳本あかね
日本茶カフェ「茜や」、お茶とお酒「茜夜」店主。日本茶インストラクター。きき酒師。グラフィックデザイナー。二級建築士。著書に『いちばんおいしい日本茶のいれかた』(朝日新聞出版社)、『神楽坂「茜や」の小さな暮らし』(河出書房新社)、『「茜夜」のシンプルに暮らす、小さなキッチン』(河出書房新社)がある。最新著書に『「茜や」の小さく楽しむ おうち歳時記』(河出書房新社)。