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MotoGP第3戦アメリカGPプレビュー:ランクトップのマルケスが得意のCOTAへ挑む

2016年04月08日 17:31  AUTOSPORT web

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MotoGP第3戦アメリカズGPプレビュー:ランクトップのマルケスが得意のCOTAへ挑む
今週末、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で、MotoGP第3戦アメリカGPが開催される。

 アメリカGPは今年で4回目の開催となるグランプリ。舞台はテキサス州オースティンにあるCOTA。テキサス州の州都、オースティンの郊外にある2012年にオープンしたコースだ。

 COTAは1周5.513kmのコース全長を持ち、シリーズ18戦中、シルバーストン、セパンに続くロングコース。左11、右9の計20コーナーで構成され、バックストレートは約1.2kmと長く、最大高低差41mのテクニカルなサーキット。スタート直後の1コーナーに向けては上りで、タイトな左曲がりの1コーナーを抜けた後は、右、左と切り返すコーナーが続き、バックストレートを抜けた後の後半セクションは、低・中速コーナーが連続する反時計回りのレイアウトとなっている。

 昨年のレースは、MotoGPクラスではマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が優勝。2位にアンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ・チーム)、3位にバレンティーノ・ロッシ(モビスター・ヤマハ・MotoGP)が続いた。Moto2クラスではサム・ロウズが、Moto3クラスではダニー・ケントが優勝している。

 MotoGPクラスでは、前戦アルゼンチンで今シーズン初優勝を達成したマルケスがランキングトップに浮上。マルケスはCOTAでは2013年から2015年まで3年連続ポール・トゥ・ウインを達成しており、MotoGPクラスにステップアップ後にアメリカで開催されたレースでは7連勝と、アメリカラウンドでは圧倒的な強さを見せている。

 マルケスは、前戦の優勝で、最高峰クラスでの優勝数がレジェンド、ケビン・シュワンツと並ぶ25勝目、グランプリ通算優勝数がダニ・ペドロサと並ぶ51勝目に到達した。

「今年もオースティンが楽しみ。好きなコースで、強さを感じるし、いつもいいレースができ楽しめた。ここは加速のよさが要求されるコースだ。今年は加速の部分で強さがないから、状況をうまくマネージメントする必要がある。アルゼンチンのように仕事を続け、日曜に向けて、ベストなペースを見つけたい」とマルケス。

 ランキング2位には前戦で今シーズン初表彰台となる2位を獲得したロッシが続く。COTAでは昨年3位に入賞しているロッシだが、ここでの表彰台獲得は1回のみ。2年連続、そして、2戦連続の表彰台獲得をねらう。

「バイク、タイヤ、電子制御、コースの全てを素早く理解することが重要だから、懸命に仕事をする必要がある。その一方で、レース終盤はそれほど強くないから、タイヤと共にバイクを改良する必要がある。COTAはヤマハにとって難しいコースだけど、昨年は表彰台を獲得することができた。今年もトライしたい」とロッシ。

 ランキング3位にダニ・ペドロサ(レプソル・ホンダ・チーム)が続く。ペドロサは昨年のレースは腕上がりの手術を受けたために欠場しているが、2013年、2014年と連続で2位表彰台を獲得している。

「COTAでのレースが楽しみ。アメリカラウンドは特別な雰囲気があり、このコースが大好きだ。昨年は欠場したけど、過去には2度の表彰台を獲得して、よい思い出がある。これまで僕たちのレースペースはよくなかったので、仕事を続ける必要がある。毎戦表彰台を獲得したければ、さらなる前進が必要なんだ」とペドロサ。

 前戦で転倒リタイアを喫したホルヘ・ロレンソ(モビスター・ヤマハ・MotoGP)はランキング4位に後退。巻き返しのレースとなる。ロレンソは2013年には3位表彰台を得たが、2014年にはジャンプスタートで10位、2015年は表彰台争いに加われず、4位に終わった。

「すごく失望したアルゼンチンのレースの後、早くオースティンでレースがしたい。アルゼンチンでは、不運にも週末を通じて問題があり、レースもうまく行かなかった。COTAは、得意なコースではなく、ヤマハのマシンにとっても、それは同じだから、電子制御とタイヤと共に、コースを素早く理解することが必要だ。ヨーロッパラウンドを前に、いいレースをして、ポイント差を挽回したい」とロレンソ。

 アンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ・チーム)はランキング5位に後退。前戦アルゼンチンでは最終ラップにチームメイトのイアンノーネの転倒に巻き込まれたが、マシンを押して13位でチェッカーを受けた。イアンノーネは開幕戦カタール、アルゼンチンと転倒リタイアに終わり、今だノーポイント。アルゼンチンでドビジオーゾを巻き添えにしたことで、今レースでの3グリッド降格するペナルティが科せられた。

 サテライト勢トップのランキング6位にポル・エスパロガロ(モンスター・ヤマハ・テック3)、ランキング7位にエクトル・バルベラ(アビンティア・レーシング)が続く。

 マーベリック・ビニャーレス(チーム・スズキ・エクスター)は前戦アルゼンチンでは表彰台目前に転倒し、ランキング10位に後退。チームメイトのアレイシ・エスパロガロ(チーム・スズキ・エクスター)も転倒が続いているが、ランキング11位につけている。カル・クロッチロウ(LCR・ホンダ)も2戦連続転倒が続き、今だノーポイントに終わっている。

 Moto2クラスではトーマス・ルティ(パヒナス・アマリージャス・HP・40)がランキングトップをキープ、前戦アルゼンチンで初優勝を飾ったヨハン・ザルコ(アジョ・モータースポーツ)がランキング2位に浮上、昨年のアメリカGPウイナー、サム・ロウズ(フェデラルオイル・グレシーニ・Moto2)はランキング3位に続く。中上 貴晶(イデミツ・ホンダ・チーム・アジア)は開幕2戦で入賞したものの、ランキング12位から巻き返しを図る。

 Moto3クラスではブラッド・ビンダー(レッドブル・KTM・アジョ)がランキングトップに浮上、開幕戦のウイナー、ニッコロ・アントネッリ(オンゲッタ-リバコールド)がランキング2位、2年目のホルヘ・ナバーロ(エストレージャ・ガルシア・0.0)がランキング3位につける。前戦アルゼンチンでグランプリ初優勝を飾ったカイルール・イダム・パウィ(ホンダ・チーム・アジア)はランキング4位。フル参戦2戦目での優勝により、パウィは大きな注目を集めた。

 尾野 弘樹(ホンダ・チーム・アジア)はアルゼンチンでグランプリベストとなる6位に入賞、ランキング12位につける。鈴木 竜生(CIP-ユニコムストライカー)は開幕2戦でまだポイントを獲得できず、入賞圏内でのフィニッシュをめざす。

 アメリカGPは日本時間8日(金)午後11時よりセッションがスタート。決勝レースは、11日(月)午前1時よりMoto3クラス、午前2時20分よりMoto2クラス、午前4時よりMotoGPクラスの順で開催される。

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