ハースF1チームはペイドライバーを抱えずに、ロマン・グロージャンの経験を評価して契約を結んだことの正しさが、グロージャン自身のパフォーマンスによって証明されているという。
フランス人ドライバーのグロージャンはチームのデビュー戦となったオーストラリアGPで6位、次戦のバーレーンGPでも5位につけて連続で入賞し、18ポイントを獲得した。ハースはコンストラクターズ・ランキングで5位となり、これはシーズン終了時に分配される賞金の面で重要な意味を持つことになる。
いくつかの小規模チームはF1で活動を続けるための資金源としてペイドライバーと契約しているが、ハースはこれを拒否し、グロージャンを雇用した。チーム代表のギュンター・シュタイナーは、グロージャンを以下のように評価している。
「グロージャンは、すでに支払いに見合うだけの働きをしていると思う。能力に定評のあるドライバーが必要だった。他のペイドライバーだったら、今のポジションは得られていなかったかもしれない。そして『材料は良かったのだろうか?』『マシンは良かったのだろうか?』と自問することになっていただろう。グロージャンが頑張ってくれるおかげで、何がどうなっているかが分かる。自分たちがどの位置にいるかも分かる。力量のあるドライバーを雇って成し遂げたかったことが、それなんだ」
グロージャンは舞台裏でも影響力を発揮している。プレシーズンテスト中にはチームが周囲に追いつけるよう、自分自身も夜遅くまでガレージにとどまり、メカニックたちが他の作業をしている間にシートの準備まで行っていた。シュタイナーによるとエステバン・グティエレスも同様で、彼らの積極的な関わりがハースにとって有益になっているという。
「グロージャンはここ数戦だけでなく、全般的に重要な役割を果たしている。彼がマシンの状態が良いとか、以前に乗っていたものと同じくらい良いなどと言うと、自信が持てる。自分たちの位置は、彼に聞くことにしている。エステバンも同じように素晴らしい仕事ぶりを見せていて、ふたりはとても良いコンビなんだ」