スーパーGT300クラスのエントリーリストに名が記されていたTeam TAISAN SARDの体制が7日、サードから発表された。アウディR8 LMSウルトラで第1戦岡山から登場することになる。
いよいよ4月9日に岡山国際サーキットで開催されるスーパーGT。今季GT300クラスには30台のマシンがエントリーされているが、これまで最も体制が不透明だった『Team TAISAN SARD』の体制が確定した。
スーパーGTの前身であるJGTC初年度から参戦する、名門2チームのジョイントエントリーとなるチームは、車両にMY15のアウディR8 LMSウルトラを使用。ゼッケンはタイサン伝統の26となる。ドライバーには、長年タイサンで走ってきた密山祥吾、昨年ポルシェカレラカップ ジャパンでチャンピオンを獲得した元嶋佑弥、そして元F1ドライバーで、タイサンからル・マンに参戦していた経験をもつ中野信治が名を連ねた。
「数多くの栄冠を手にしてきたチームタイサンさんと、縁あってジョイントしてGT300クラスにチャレンジできることをとても光栄に思います。千葉(泰常)代表のレーシング哲学やレースに対する熱い情熱は以前から敬服しており、私どもの社是であるチャレンジ精神にも相通じ、お互いに魂のふれ合いを感じて共感し合い、今回ジョイントを組む運びとなりました」と語るのは、サードの佐藤勝之社長。
「今季GT300クラスは各チーム新車の投入が相次ぎ、非常に激戦が予想されており、より量産車に近いクルマがチューニングされたカテゴリーでの激戦区のなかに一緒に身を置いて戦うことで、精神面でも技術面でも、様々な面から学ばさせていただければと思います」
今回のコラボはまた、GT300での戦いとともに、両チームとも縁が深い将来のル・マン24時間復帰を見据えたものであるのは間違いないようだ。
「将来的には、私どもが鍛錬の場として挑戦してきたル・マン24時間にもご一緒できれば良いなとも考えております」と佐藤代表。
「なにせ、チームタイサンさんのレーシングナンバー26番は、私どもが1973年にル・マン24時間に初挑戦した時のレーシングナンバーと同じ。浅からぬ縁を感じますね」
最新のGT3カーに対し序盤は苦戦が強いられそうだが、GTファンにとっても、スポーツカーファンにとっても楽しみなジョイント。今後の活動が大いに気になるチームだろう。