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総動画再生回数1億回超え! “ネット発最強ヴォーカリスト”ぐるたみんの第二章とは?

2016年04月07日 14:01  リアルサウンド

リアルサウンド

ぐるたみん「GIANT KILLING」MVの一場面。

・全曲自作の作詞曲と歌唱を武器に、第2章の活動をスタート


 日本が誇る最強の男性ソロ・ヴォーカリスト、“ぐるたみん”をご存知だろうか? 自身の歌声を“楽器”と言い切る通り、声とメロディーを最大限に活かした楽曲を生み出す次世代アーティストだ。

 2011年にリリースしたデビュー・アルバム『EXIT TUNES PRESENTS ぐ ~そんなふいんきで歌ってみた~』が10万枚を超えるセールス(オリコン・ウィークリー5位)、総動画再生回数1億回を超え、Twitterフォロワーを27万5千人を抱えている実績を持つ彼が、メジャーレーベル<UNIVERSAL-W>への移籍をきっかけにネットシーンを飛び出し、全曲自作の作詞曲と歌唱を武器に第2章の活動をスタートする。


 もともとは歌い手として知られるぐるたみんだが、実は2009年、動画共有サイトに作品を投稿する以前は、音楽作家を多数抱える著名なプロダクションに所属していた過去を持つ。作家としては大ヒットには恵まれなかったが、その悶々とした気持ちをアウトプットした先がニコニコ動画だった。人気に火がついたきっかけは、歌詞をあまり覚えずに曖昧な発音、あるいは鼻歌も交えつつ歌う「うるおぼえで歌ってみた」と、歌詞を覚えて曲の雰囲気を重視して歌った「そんなふいんきで歌ってみた」シリーズでの作品投稿であり、そのテーマ性のユニークさと歌唱力の高さに注目が集まった。なかでも「only my railgun」の動画は、“歌ってみた”として史上2番目の再生回数となる800万回を超えるなど、その人気はとどまることを知らず、ニコニコ動画発の歌い手のパイオニアとしてポジションを築きあげていく。


・大手メジャーレーベル<UNIVERSAL-W>への移籍


 2016年、ぐるたみんは次なるステップを志し、より幅広いシーンでの活躍を夢見て、大手メジャーレーベル<Universal Music LLC(ユニバーサル ミュージック合同会社)>と株式会社ワーロックが共同で設立した新レーベル<UNIVERSAL-W>への移籍を発表した。エグゼクティヴ・プロデューサーには、元JUDY AND MARYのリーダー恩田快人が参加し、新曲「GIANT KILLING」ではベース演奏に加えてミュージックビデオにも登場している。歌い手出身として人気を集めながらも、作家事務所出身であるというめずらしき才能。4月20日にリリースする<UNIVERSAL-W>移籍第1弾となるシングル作品『GIANT KILLING』に収録された全楽曲を、ぐるたみん自身が詞曲のすべてを手掛けていることにもあらためて注目したい。


・ぐるたみん本人による全曲解説


●1曲目:GIANT KILLING


「“夢と自分との闘いと支えてくれる皆様への感謝”をテーマに、ぐるたみんらしさを突き詰めた楽曲です。第2章のはじまりに向けて“みんなであの場所に向かっていこう!”というメッセージを込めて作りました。僕は歌うときに“イ”の文字がすごく抜けるんです。敢えてイ行で韻を踏んで曲を作っています。よくヴォーカリストの人がうまくなりたいと思って練習するじゃないですか? 僕はうまくなろうと思ったことはたぶん一回もないんです。でも、良い音を出したいと思ってずっと歌ってきました。韻を踏んで気持ちよいリズム、グルーヴを生み出したいんですね」

●2曲目:飛行少女と僕
「“もしもシリーズ”というファンタジーを取り入れたストーリー仕立ての曲です。今は動画の時代だと思ってまして、絵が見えるストーリーを大事にしたいと考えて作りました。この曲は“もしも空が飛べたら”というテーマで、今後も、“もしも世界が救えたら”とか、ワクワクするようなテーマをいろいろ考えてますね。実は、絵コンテから楽曲イメージを作っているんですよ。合計100枚くらいになったかな。自分の中で『GIANT KILLING』は、これまでのぐるたみんを表現したエモーショナルな曲で、『飛行少女と僕』は、新しい発想で生まれた疾走感溢れるロックナンバーですね」

●初回盤Aカップリング曲:いつかまた会うその日まで
「ハスキーっていうか、なかなか自分の声みたいなハイトーンのヴォーカリストって最近いないんですよ。なので、声を最大限に活かしたバラードを作ってみました。シングルの発売が春だったので、お別れと再会をイメージしてます」

●初回盤Bカップリング曲:JUMP UP
「完全にライブがテーマな楽曲ですね。武道館でライブをやることがひとつの目標なんです。そんな絵が見える曲ですね。そう、ジャンプさせるための曲です。でも、力が入りすぎて空回りしないようにポップ加減を気をつけました」

●通常盤カップリング曲:あのねのね
「歌詞で表現してるのですが、23時の着信音からはじまる4時間の時間軸で展開する物語です。ビート感、ノリを大事にした、完全にロックフェスでのイメージですね。細かく、いろんなこだわり要素を詰めこんだ自信作です」


・楽曲が持つポップなクオリティ、オーディエンスを魅了する歌唱力の高さ


 5曲ともに、それぞれベクトルの異なる楽曲たち。ぐるたみんのテーマソングとなる「GIANT KILLING」、新境地となる疾走感溢れるロックチューン「飛行少女と僕」、歌心を満喫できるバラード「いつかまた会うその日まで」、ライブでの風景が浮かんでくる快楽ポイントの高いポップソング「JUMP UP」&「あのねのね」など、ぐるたみんの才能を感じさせる幅の広い楽曲を堪能できる。どれもヒットを予感させるこだわりのナンバーだ。


 『GIANT KILLING』リリース記念ワンマン・ライブとして、4月29日(金)に赤坂BLITZにて『LIVE-G TOUR 2016 GIANT KILLING PRESENTED BY UNIVERSAL-W』が決定したこともニュースだ。さらに6月18日からは仙台JUNK BOX公演を皮切りに全国6カ所を巡るツアー『LIVE-G TOUR 2016 -GIANT KILLING-』も行なわれる。すでに、さいたまスーパーアリーナや、全国ツアーなどでライブ経験を持つぐるたみんだが、ステージでの魅力にも注目したい。


 近年、ネットシーン出身の米津玄師、ヒトリエ、じん(自然の敵P)など次世代アーティストが、ロックフェス・シーンを盛りあげ話題となっている。さらに、YouTubeからは水曜日のカンパネラ、ぼくのりりっくのぼうよみ、DAOKOなどの新鋭アーティストの活躍も注目されている。次に期待すべきは、ぐるたみんであることは間違いないだろう。自身が手掛ける楽曲が持つポップなクオリティ、オーディエンスを魅了する歌唱力の高さに注目してほしい。(取材・文=ふくりゅう(音楽コンシェルジュ))