FIA会長のジャン・トッドは、2017年のスポーティングおよびテクニカルレギュレーションは4月30日までに決定すると主張している。元々の期日は2月29日であったが、パワーユニットと空力の変更に関わる話し合いが長引き、現在の期日に延期されていた。
空力レギュレーションは最終決定間近だと言われており、より印象的な外見のボディーワークが先月すでに承認されている。しかしエンジン側ではコスト、パフォーマンス、サウンド、供給と、取り組むべき課題がまだ存在する。
ジャン・トッドはこれについて「最終的なレギュレーションは4月30日までに決定する」と発言した。承認に全会一致は必要なく、単純な多数決で採決される。
さらに「前回のミーティングでは、すべてのF1チームがエンジン供給を受けられるよう、エンジンメーカーに供給額の引き下げを要求した。また、我々はエンジンに関する議論の収束も求めている。さらに、すでに改善が見られているエンジン音の部分でも、さらなる前進をするための提案をお願いした。我々が満足できる提案が出されなかったため、2017年のレギュレーション決定期日を満場一致で4月30日へと延期した」と付け加えた。
来季はマシンのスピードを大幅に上げることが望まれているが、ドライバーの間ではオーバーテイクがより困難になるのではないかとの懸念もある。FIAのレースディレクターであるチャーリー・ホワイティングは、レギュレーションの設定にあたり、関係者らは全員の意見を取り入れるべく最善を尽くしていると考えている。
「全チームのテクニカルディレクターを交えて数えきれないほどのミーティングを行い、非常に少ないダウンフォース量から、膨大なダウンフォース量に至るまで、様々な提案を受けてきた。しかしすべてはメカニカルグリップが大幅に増加するという前提に基づいており、結局は間をとったような案に落ち着いていった。期待されているラップタイムの短縮が、ダウンフォースによってのみ得られるというのは間違った考えだ。半分はメカニカルグリップによるもので、もう半分は空力のダウンフォースによるものとなる」
「我々がずっと議論している課題のひとつは、マシンの背後について走ることが困難にならないよう取り組むべきということだ。全員の意見を取り入れられるよう、ベストを尽くしていると思う」