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EXILEは変化しながら成長を繰り返すーー各章加入メンバーがグループに抱く思いとは?

2016年04月06日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

『週刊EXILE』番組公式サイト

 2015年12月31日に放送された『CDTVスペシャル! 年越しプレミアライブ 2015→2016』(TBS系)をもって、EXILEのパフォーマーを卒業した松本利夫・USA・MAKIDAI。『EXILE LIVE TOUR 2015 “AMAZING WORLD”』は、彼らにとって最後のライブツアーとなった。その様子を収録したDVD&Blu-ray『EXILE LIVE TOUR 2015 “AMAZING WORLD”』の映像が、4月4日放送の『週刊EXILE』(TBS系)にて初めて公開された。


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 番組内で、卒業する3名は「感謝の気持ちでいっぱいです」(松本)、「このツアーを回りながら“EXILE最高!”って何度も心の中で思いました」(USA)、「一人ひとりの出会いがあったからこそ、力を合わせてきたからこそ、このステージがあると思ってます」(MAKIDAI)とそれぞれの思いを語り、最後のライブツアーに向き合う姿が映し出されたた。初期メンバーだからこそ「EXILEのパフォーマーを卒業する」ことに様々な思いを持っているようだったが、最後まで毅然とステージに立って後輩に背中を見せる様はさすがであった。


 そんな中で注目したいのが、残るメンバーたちそれぞれの思いだ。第三章から加入したメンバー(二代目J Soul Brothers)は、最後まで松本・USA・MAKIDAIの背中を追いかけていたのが印象的である。メンバーの橘ケンチは「3人のパフォーマンスに憧れてEXILEになって、学ぶことが多かった。最後の最後まで御三方と踊ることを大切にしたい」と話し、黒木啓司も「ステージでオリジナルメンバーと過ごす時間を大切にしながら、いろんなことをこのツアーで感じ取りたい」とコメントしていた。特に黒木は、松本・USA・MAKIDAIが所属していた初代J Soul Brothersのライブがきっかけとなりダンスを始めたため、並々ならぬ思いがあるのだろう。第三章から加入したメンバーにとって、松本・USA・MAKIDAIは憧れであり、目指すべき存在だということが伝わってくる。


 一方で第四章から加入した新メンバー(岩田剛典・白濱亜嵐・関口メンディー・山本世界・佐藤大樹)のコメントは、また一味違う。GENERATIONS from EXILE TRIBEのメンバーでもある白濱亜嵐の「昨年のEXILEとも、GENERATIONSとも違うし、“やっぱりEXILEってすげぇな!”って思った」というコメントから考えてみよう。コメントの中に「GENERATIONS」というワードが出てきていることから、「自分はEXILEであり、GENERATIONSである」という意思が見て取れる。その考えが、EXILEにとっての成長につながっているのではないだろうか。今やほとんどのメンバーがグループを掛け持ちしているEXILE。一部では、掛け持ちに対してネガティブな意見もあったが、グループ外から積極的に新しい試み・考え方・持ち味を取り入れているからこそ、EXILEは常に進化し続けていけるのだろう。実際、ツアーでも新メンバーだけによるパフォーマンスがあり、ライブをさらに盛り上げる見せ場のひとつとなっていたと思う。第四章からのメンバーにとっても初期メンバーの存在は大きいものの、「自分たちがEXILEをより良くしてやる」という意気込みが強く感じられるのだ。


 こうして見ると、EXILEは第三章加入メンバーが伝統を受け継ぎ、第四章加入メンバーが新しいスパイスとなっているように思える。彼らは変化を繰り返すことで成長してきたグループだ。メンバー加入と同じく、松本・USA・MAKIDAIの「パフォーマーは卒業するが、在籍は続ける」という形も新しい試みの一つなのかもしれない。メンバー一丸となって刷新し続けるEXILEというグループが、今後日本の音楽シーンにどう影響を与えていくのか。これからの活動が非常に楽しみである。(高橋梓)