入社式を終え、新人研修が行われている会社も多いだろう。4月5日の「あさチャン!」(TBS系)では、「ナゼ…怒号に涙も『過酷な?新人研修』」という特集を放送した。
まず、番組が密着したのは、北越銀行の新入行員研修。同行では研修は2泊3日の日程で陸上自衛隊の実習に参加する形式を取っている。約70人の新入行員たちは、雨の中3時間にわたり敬礼の仕方や行進などの訓練に励んでいた。
社長の名前が書けなかったら説教「大丈夫か君ら」
研修には、規律を重んじる自衛隊でチームワークを学んでほしいとの思いがあるようだ。同行の研修担当者は「人が一人でできることはほとんどない。チームワーク・連帯感、そういったものを非常に重要視しています」と語っていた。
最近では新人研修を専門の会社に任せている企業も増えてきている。次に番組が取り上げたのは、茨城県の山中にある施設。ここでは、12の企業から集まった新入社員が合同で研修を受けていた。
2泊3日の研修の初日に行われたのは、自社の社長名や理念などを答えさせる「会社テスト」。すると、答えられない新入社員が続出し、研修を受け持っている教育支援会社の代表がこう言い放った。
「大丈夫か君ら。代表者誰か分からないんでしょ。皆さんの会社は採用ミス。ひと言で言ったら。採用ミス」
過酷な理由は「本気で仕事をすることを学ぶため」と説明するが……
あまりにもキツイひと言に、泣き出してしまう女子社員も。しかし、この教育支援会社の代表は
「(新入社員が)本気で仕事しないっていうのはすごく残念に思ってしまう企業さんが非常に多いので、本気で仕事をする、そして世の中に貢献していただくことを学んでいただきたい」
と研修の意義を説明。精神的に追い込めば本気で仕事をするようになる、ということなのだろうか。
スタジオでは、TBS解説室長の牧嶋博子さんが、高度経済成長期と違い、今は経済情勢が厳しいため、企業も厳しくなっていると指摘。そのため、「新入社員に即戦力が期待されているのでは」と語った。
辞めてしまう人も多いので、「辞めないで残る根性を身に付けてほしいということで、ああいう研修をやっているのかなという風に思います」と一定の理解を示していた。
「やばい。社畜になるようマインドコントロールされてる」
だが、視聴者はそう思わなかったようだ。ツイッターでは、「新人の時点で採用ミスもクソもねーわ育ててみろよ」といった非難が続出。Yahoo!リアルタイム検索では一時、「採用ミス」がキーワード検索の時1位になった。
「あんまり日本はダメだ的な事は言いたくないんだけど、コレは無理。この講師も依頼した会社も潰れちまえ」
「採用ミスとか言われたらもう働く気失せるよね?」
「やばい。社畜になるようマインドコントロールされてるし、何しろパワハラモラハラ」
本当に採用ミスだった場合でも、「人事担当の責任であって決して新人が悪いわけではないよね… 攻めるんだったら企業をどうぞ」という見方もある。
「この講師の人って新入社員たちを採用した会社から仕事もらってるんだよね? でもって『採用ミス』したのはその会社だよね? つまり自分のクライアントに対して『ミスしやがって』と罵っているわけだが良いのか?w」
また、研修時点で講師から「採用ミス」とパワハラまがいのことを言われる会社なら、今後も似たようなことがあるのではと考えた人も多いようだ。「ICレコーダーとかで証拠を取ることの重要性をいち早く学んだんじゃないかな」といった声も出ていた。
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