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S耐:DENSO Le Beausset RC350がホームコースのもてぎで2位表彰台

2016年04月05日 17:11  AUTOSPORT web

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スーパー耐久第1戦もてぎ DENSO Le Beausset RC350
Le Beausset Motorsport
SUPER TAIKYU

http://lebeausset-motorsports.com

DENSO Le Beausset RC350がホームコースのもてぎで2位表彰台
王座獲得に向けて、幸先のいいスタートを切る

スーパー耐久
第1戦
4月2日(土)~4月3日(日)
ツインリンクもてぎ
4.801km

 ル・ボーセ モータースポーツにとって2シーズン目となる、スーパー耐久シリーズの開幕戦がツインリンクもてぎ(栃木県)で4月2日(土)~3日(日)に開催された。引き続き挑むのは2001~3500ccの二輪駆動車が対象のST-3クラスで、「DENSO Le Beausset RC350」としてレクサスRC350を走らせる。レギュラードライバーも代わらず、嵯峨宏紀と中山雄一、そして山下健太ながら、富士9時間レースにはFIA-F4に挑む平木湧也も加える予定となっている。ただし、今回は中山の代役として新田守男を起用。昨年、富士でデビューウィンを飾った時にも加わっており、むしろベテランならではの、絶妙な味つけにも期待がかかることとなった。

予選
4月2日(土)
天候/曇りのち小雨
コース状況/ドライ

 ご存知のとおり、ツインリンクもてぎはル・ボーセモータースポーツにとってホームコースであり、オフの間には公式テストも含め、数回にわたってテストを重ねてきた。さまざまなメイク&トライを行った結果、マシンは飛躍的に進化し、その証明として公式テストではトップタイムを記録するまでになっていた。その意味では開幕戦には最適なステージに、自信を大いに抱いて挑むこととなった。

 しかしながら、金曜日に行われた1時間ずつ3セッションの専有走行は、最終セッションしか走れていない。スペアのないパーツにトラブルが生じたためだが、支援を頂くレクサス/トヨタディーラーの迅速な対応によって入手できたことを、まずは心から感謝したい。わずか1時間の走行とはいえ最終チェックができたことで、後の好結果へと結びついていた。

 今年から予選はST-4クラスとST-5クラスが対象のグループ2からの走行に改められたが、その最中に予報では告げられていなかった雨がポツリポツリと落ちてくる。路面を濡らすまでではなかったものの、いつ勢いを増さないとも限らないため、グループ1の計測開始と同時に、ほぼ全車がピットを離れていく。Aドライバーの予選を担当した嵯峨は1周のみウォームアップに充てて、すぐにアタックを開始する。まずは2分5秒115で暫定トップに立ち、その後も4秒462、3秒914と順調にタイムを縮めていく。終了間際に一台が嵯峨のタイムを上回ったため、2番手になったものの、トップとの差はわずかコンマ2秒。続いて挑む山下の逆転が期待された。

 そのBドライバー予選にはウエット宣言も出されたものの、グループ2が走る頃にはほとんど雨は上がっていた。足まわりのセットチェンジを行ったこともあり、計測1周目は確認を兼ねて慎重に走行した山下は2周目からタイムアタックを開始する。2分3秒742、3秒832、3秒618と好タイムを連発。2番手につけ、嵯峨とのタイム合算によって「DENSO Le Beausset RC350」はST-3クラス2番手から決勝レースに挑むこととなった。なお、この後に行われたCドライバー予選では、新田が決勝に向けてユーズドタイヤをつけた走行で5秒358をマークし、好感触を得た。

決勝
4月3日(日)
天候/曇り
コース状況/ドライ

 日曜日早朝に行われたウォームアップは、あいにくの雨模様。ウェットタイヤを装着しての走行となったが、「DENSO Le Beausset RC350」は2分17秒113を記して2番手に。しかし、その雨も間もなくやんで、決勝レースのスタート進行が始まる頃には、路面は完全にドライコンディションとなっていた。なお、今年から年間エントリーの上限50台という規定が撤廃されたため、その総数が65台にも! うち3台が参加しなかったとはいえ、ストレートをほぼ埋める62台がグリッドに並んだ様子は、もはや壮観としか言いようがなかった。

 今回は決勝レースが5時間に及ぶ長丁場、そこでドライバーの負担を最小限とするため、3人登録としていたのだが、山下が体調不良を訴えて走行不可能に。急きょメニューを組み替えて嵯峨と新田のふたりだけでの走行になった。そんな緊急事態にも、スタートを担当した新田はベテランらしく少しも動じず。スタート直後にひとつ順位を落とすも、コンスタントにペースを刻んで周回し、ライバルが早めのドライバー交代を行ったこと、そしてタイヤ無交換策が功を奏して、やがて2番手に返り咲く。そして1時間25分を経過した40周目にシートを託された嵯峨も、しっかり2番手をキープし続けた。3時間目を間もなくという73周目から、再び新田がドライブすることに。

 この頃にはトップとの差も約1分となっていた一方で、後続との差はほぼ1周に。ある意味、プレッシャーもほとんどかからない状況ではあったが、もてぎはブレーキを酷使するサーキットで突然に牙を向く。それだけにドライバーは慎重な走行を心掛ける。残り1時間となった、114周目からの最終スティントは嵯峨の担当に。実際、それから間もなく3番手の車両が、緊急ピットインを強いられていた。しかし、懸念されたトラブルに一切見舞われることなく、「DENSO Le Beausset RC350」は2位でフィニッシュ。開幕戦から表彰台に立ち、チャンピオン獲得に向けては幸先のいいスタートを切ることとなった。

 次回のレースは5月14日(土)~15日に、スポーツランドSUGO(宮城県)で行われる。引き続き表彰台獲得を、さらに優勝を目指す。

チーム監督
坪松唯夫 Tadao Tsubomatsu
COMMENT
走行初日に電子制御の部分にトラブルが出てしまい、セットを煮詰める為の大事な時間を失ってしまったが決勝までにはある程度の方向性は見えていた。ただ、今回はIS車輌が速すぎて、自分たちのペースを上げても追いつく状況になかったのは確かで、課題も悔しさも残ったが、その中で2位というポジションには満足しているし貴重なポイントを取れたと思っている。山下が体調不良で走ることが出来なかったが、嵯峨と新田が十分な働きをしてくれた。

Driver
嵯峨宏紀 koki Saga
COMMENT
今回はトラブルからの走り出しになり、不安の種を抱えながら5時間のレースを戦っていました。後半は安定して早いラップを刻むことができましたが、トップのISと同じぐらいのペースで走れたのではないかという、テストでの手応えもあり、2位という結果でも悔しいです。シリーズを考えれば2位という順位は悪くないので、これから連続して表彰台に立つのはもちろん、優勝できるようにドライバーとしてもシッカリ準備して臨んでいきたいと思います。

Driver
山下健太 Kenta Yamashita
COMMENT
ご心配をおかけしましたが、レースが終わった今はもう大丈夫です。去年に比べればクルマもだいぶ良くなっているし、決勝もすごく安定していたように見えました。今後の課題は、予選でトップのISとの差を詰めること。そうは言っても、他のクルマには負けていませんでしたし、チームのムードは悪くないです。次のレースは乗って優勝に貢献します。

Driver
新田守男 Morio Nitta
COMMENT
トップのペースにはちょっと着いていけませんでしたね、最善は尽くせた感じでしたけど。とはいえ、シリーズに期待が持てる内容で、今できる限りのポジションは取れたと思います。ただ、僕の第1スティントが、思いのほかクルマのバランスが良くなくて……。何かしたわけじゃないのだけど、次のスティントからバランスが良くなったので、安定したペースを刻めるようになりました。今回で僕がこのクルマに乗るのは、たぶん最後。チームの健闘を祈ります。