日産自動車/ニスモは、4月1日付けでモータースポーツ組織の人事を発表した。ニスモには既報のとおり片桐隆夫新社長が就任したほか、昨年LMP1プログラムダイレクターを務めていたマイケル・カルカモが、ニッサンのグローバルモータースポーツダイレクターを務めることになった。
ニスモは3月9日の時点で、これまでニスモを率いてきた宮谷正一社長に代わり、ニッサンの日本・アジア・オセアニア事業担当の副社長を歴任してきた片桐新社長の就任を発表していた。片桐新社長は、ニッサンのニスモビジネスオフィスのヘッドおよび、オーテックジャパンの代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)を兼任する。
また、ヨーロッパでもモータースポーツ関連の組織変更が行われた。昨年退職したダレン・コックスに代わり、LMP1プログラムダイレクターを務めていたカルカモがグローバルモータースポーツダイレクターを務めるとともに、ニスモのプログラムダイレクターも兼務することになった。
カルカモはニッサンで13年にわたるキャリアがあり、メキシコでヴィークルプログラムマネジメントダイレクターおよびアシスタント車両開発主管を務めた経歴を持っている。
この人事にあたり、カルカモは北米日産の広報サイトで、モータースポーツに関する考え方を語っており、この中でスポーツカー耐久レースについても触れた。
「WECとELMSでは57パーセントの車両がニッサンエンジンを搭載しており、エンジンという面では非常に強力な歴史をもっている。我々はさまざまなクラスで獲得してきた勝利を誇らなければならない。チームは勝利の可能性のために、ニッサンを選んでいる」とカルカモ。
「我々のFIAとACOとの、スポーツカー耐久レースにおける関係はまったく揺らぐことはなかった。今年はサー・クリス・ホイがル・マンに参戦するし、ルノースポール・トロフィー王者のアンドレア・ピッツィトーラもル・マンを目指す。スポーツカー耐久レースへの我々の継続的な関与が維持されることは疑いようがないよ」