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ミスター・ル・マン率いるTeam TERRAMOSが体制発表。「若者の見本となるドライバー育成」

2016年04月05日 16:21  AUTOSPORT web

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参戦体制を発表したTeam TERRAMOSの寺田陽次郎氏と3名のドライバーたち
4日、“ミスター・ル・マン”こと寺田陽次郎が率いるTeam TERRAMOSが、都内で2016年のレース参戦計画とチーム体制を発表した。今シーズンはロードスター・パーティレースⅢの北日本シリーズ、東日本シリーズに合計3名のドライバーを送りこみ、タイトル獲得を目指す。

 ロードスター・パーティレースは2002年にスタートしたシリーズで、マツダ・ロードスターNR-Aグレード車によるワンメイクレース。ナンバー付き車両で参加できるため、普段使用している愛車でレースに参加できるほか、レースでは接触があるとノーポイントになるなど、マナーが重視されている点が特徴だ。今年からはスポーツランドSUGOでの北日本シリーズ、筑波サーキットでの東日本シリーズ、岡山国際サーキットでの西日本シリーズの3シリーズが実施される。

 このロードスター・パーティレースに、Team TERRAMOSは若手ドライバーの育成を目的として15年から参戦。昨年は梅田剛と鎌倉裕貴の2名とともに、従来モデルのマツダ・ロードスターNR-Aで争われるNCシリーズへ挑み、梅田がランキング2位、鎌倉はシリーズ途中からの参戦ながらランキング6位を獲得している。



 チームを率いる寺田は「レースの中には乗っているクルマによって順位が決まってしまうレースもありますが、このカテゴリーは全部イコールコンディションですので、腕一本の勝負になります。腕を磨くにはいちばん適した入門カテゴリーだと思います」とシリーズの魅力を語る。

 また、寺田はマツダがアメリカで構築している“ラダーシステム”を日本にも導入したいと考えていることを明かし、「このカテゴリーでチャンピオンになったら、アメリカのグローバルMX-5カップへ挑戦し、グローバルカップで王者となったら、マツダLMP2プロトタイプにステップアップできるといった形ですね。先に繋がっていくレースになるので、やりがいもあるのではないでしょうか」と、その構想を語った。

「また、僕はレースを通じて日本の底上げができればいいと思っています。そのためにドライバーを速く走らせるだけではなく、スポーツマンとして、人間として素晴らしい人材に育ててきたい。今の若者の見本になるドライバーにしたいとも考えています」



 今年のチームには梅田、鎌倉に加え、これがレースデビューとなる女性ドライバーの藤井順子が加入。梅田、鎌倉の両名は新型ロードスターNR-Aで争われるNDシリーズで東日本、北日本の各シリーズに参戦。藤井は従来モデルのロードスターNR-AのNCシリーズで北日本シリーズへ挑戦する。

 昨シーズンの最終戦で惜しくもチャンピオンを逃した梅田は「(去年は)最後の最後で自分のミスによって、シリーズチャンピオンを逃してしまいました。非常に悔しい想いがあるので、今年はなんとか勝ちたいと思います」と意気込みを語ると、鎌倉も「去年、初めてレースデビューを果たしましたが、序盤はクラッシュなどで苦戦しました。後半戦は徐々に順位を上げることができるようになったので、去年の経験を活かしてチャンピオンを目指したいと思います」と、ふたり揃ってタイトルへの意欲をみせた。

 今年がデビューイヤーとなる藤井は「まったく分からない世界に飛び込んだので、緊張しつつもワクワクしています。チームからいろいろと学ぶことができるので、安心してレースを進めていきたいと思います」と抱負を語っている。

 チームの初戦はSUGOで行われる北日本シリーズへ参戦する鎌倉は4月10日、筑波の東日本シリーズへ参戦する梅田と藤井は5月5日となっている。