4月1日は多くの会社で入社式が行われた。緊張しながらも式を終え、その後、金曜日ということで同期たちと飲みに行ったという新入社員も多いだろう。
だが、その帰り道に思わぬ冷や水を浴びてしまった人もいるようだ。4月2日に新入社員の女性が投稿したツイートが話題になっている。入社式後に同期と飲みに行った帰り道に会社の前を通りかかったところ、22時頃にかかわらず各部署の電気がまだ点いていたという。
場が「一気に葬式みたいな空気」に豹変
どうやら、それまでは残業はない、と聞いていたらしく明かりを見た面々からは、
「やだ…残業無くしたって…言ったのに…」
「営業時間とっくに過ぎてるのに…」
「定時で帰れるって…言ったじゃないですか…」
と声があがったという。「一気に葬式みたいな空気になった」そうだ。
この投稿に対し、ツイッターでは「きみらが入社してくれたから諸手続きとか研修の準備とかしてんだよ」といった声も出ていたが、新入社員としてはガッカリだろう。しかし、上には上を行く企業もあるようだ。ツイッターでは、「入社式早々2時間残業でした」といった、初日から残業をさせられたという報告が相次いでいる。
「一応今日から新入社員なんやけど3時間残業かましたった」
「入社式おわって初日から残業でまじオチた」
「昨日入社式で残業した会社、弊社以外にある?」
「一応今日から新入社員なんやけど3時間残業かましたった」
「今日は入社式だよーーーーーん その後仕事だよーーーーーーん 12時間労働だよーーーーーーん もちろん残業代ゼロだよーーーん」
初日から1時間の残業があったという人は、「新入社員の忠誠心ガリガリ削りやがるなって思った」と心境を語っている。2日の土曜日も「新入社員は諸手続きで出社」だったらしく、この日は2時間を超える時間外労働があったそうだ。
この会社では、入社式の新入社員による決意表明の場で「入社辞退の決意表明をしでかす大型新人」が登場したという。その上での残業だったため、「2日連続で残業って中々気合い入ってんな?」と会社に不信感を募らせた様子だ。
新入社員たちは残業に戦々恐々としているが、一方で先輩社員は、残業はもう当たり前とみなしているようだ。
「残業ないってきいてたのに!とか新入社員よくいうけど、会社で決められた残業ないってことだよ。会社は自分の仕事終わらなかったら残ってやれっていうし。よって、残業代つきません」
「入社挨拶で『優しく指導して下さい!』とか、仕事内容の質問で『残業って何時までですか?』とか真っ先に聞いてきて、今年の新入社員初日から怪しいわ~」
新入社員の「操縦法」ミスは早期離職に繋がる恐れも……
こういった先輩社員の残業ありきの働き方や考え方がさらに残業を生み出してしまっているともいえそうだ。ちなみに、日本生産性本部が発表した「新入社員の特徴とタイプ」によれば、今年のタイプは「ドローン型」。
「夜間飛行(深夜残業)や目視外飛行は規制されており、ルールを守った運用や使用者の技量(ワークライフバランスへの配慮や適性の見極め)も必要」
「使用者(上司や先輩)の操縦ミスや使用法の誤りによって、機体を傷つけてしまったり、紛失(早期離職)の恐れもある」
と説明されている。先輩が残業を当たり前と捉えたために新入社員が早期離職をしてしまい、結局自分に返ってくる、という事態にならなければ良いのだが。