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WTCC開幕戦は王者ロペスが優勝。リバースグリッドのオープニングレースはホンダのハフがV

2016年04月04日 13:41  AUTOSPORT web

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WTCC開幕戦ポールリカール ホセ・マリア・ロペス(シトロエンCエリーゼWTCC)
FIA 世界ツーリングカー選手権(WTCC)の開幕戦がフランスのポールリカールで行われ、オープニングレースはロブ・ハフ(ホンダ・シビックWTCC)が、メインレースはシトロエンのホセ-マリア・ロペス(シトロエンCエリーゼWTCC)がそれぞれトップチェッカーを受けた。

 フランスラウンドからスタートする今年のWTCCは、以前の「レース1」と「レース2」に代えて「オープニングレース」と「メインレース」という新たな形式を採用。予選順位の適用でメインレースの重要性を高めるとともに、これまでのリバースグリッドもオープニングレースとしてそのコンセプトを維持。グリッドは予選Q2のトップ10を逆にする形となった。
 また、WTCCを制したマニュファクチャラーは、これまでの60キロではなく、最大80キロのウェイト調整で2016年シーズンをスタートする。

 メインレースに先駆けて行われたリバースグリッドのオープニングレースでは、今季からホンダ・ワークスに新加入したハフが移籍後初優勝を飾る幸先の良いスタートを切った。予選Q2で9番手につけたハフは、2番グリッドからのスタートを決めると1コーナーまでにポールシッターのヒューゴ・バレンテ(ラーダ・ベスタWTCC)を抜き去り、オープニングラップからレースをリード。その後も2番手に浮上したメディ・ベナーニ(シトロエンCエリーゼWTCC)との攻防を制し、見事ホンダでの初レースを優勝という形で飾った。

 一方、予選でポールポジションを獲得したのは3連覇を狙う王者ロペス。彼は、17周のメインレースをPPからスタートすると、序盤はチームメイトに続いたイバン・ミューラー(シトロエンCエリーゼWTCC)と2番手奪回を図るティアゴ・モンテイロ(ホンダ・シビックWTCC)、さらに6番手スタートから4番手に浮上したホンダワークス昇格のノルベルト・ミケリス(ホンダ・シビックWTCC)を従えながら順調に周回を重ねる。

 4台は、ロペスが隊列をリードする一方で、次第にミューラーとモンテイロによる2番手争いが白熱。時折、接触ありのテール・トゥ・ノーズを繰り広げると、8周目の最終コーナーでミューラーのインに飛び込んだモンテイロが2番手を奪取。逆にシビックの接触を受け、一瞬コントロールを失ったミューラーのシトロエンはコース外へ押し出される格好となり、モンテイロの背後につけていたミケリスにもホームストレートで先行され、一気に4番手までポジションを落とすこととなった。

 これで表彰台圏内に浮上したホンダ勢は、そこから2番手のモンテイロがロペス追撃に移る。彼は10周目で2.8秒ほどあったロペスとのギャップを周回ごとに詰めていくと、残り4周となる14周目には1秒以内まで接近、16周目にはシトロエンのテールを完全に捉えた。
 しかし、王者ロペスもモンテイロ必死の追撃に応戦。なんとか仕掛けようとするモンテイロもたった数周では王者ロペスを攻略することは難しく、最後は0.284秒差とあと一歩のところで2位に終わった。

 なお予選では、今季から新導入となるMAC3(マニュファクチャラー・アゲインスト・ザ・クロック)が初めて実施された。自転車競技のツール・ド・フランスにインスパイアされたチームトライアルは、3台が一組になって走行。2周した最終走者のタイムで争われた今回のMAC3にはシトロエン、ホンダ、ラーダの3メーカーがエントリーし、ロペス、ミュラー、ベナーニを擁したシトロエンが、ニッキー・キャツバーグ、ガブリエル・タルキーニ、バレンテのラーダを僅差で破り10ポイントを獲得。ホンダは最終走者のハフがスタートで痛恨のストールを喫し、最下位に終わっている。

 またデビュー戦に臨んだボルボは、予選Q2に進出したフレデリック・エクブロム(ボルボS60ポールスター)がメインレースで10位、テッド・ビョーク(ボルボS60ポールスター)はリタイアに終わった。