「何としてもポールが獲りたかったし、その意味では自分との戦いだったので、本当に良かったです」と星野。ちなみに、その星野のタイムに0.003秒差にまで迫っていたのが、22号車Clearwatar Racing by Mooncraft Carsのマクラーレン650S GT3を駆る加藤寛規だった。合算タイムでも2番手となり、モック・ウェン-サン、濱口弘とともにフロントローに並ぶことに。
その他のクラスの予選トップは、ST-1クラスが星野敏/荒聖治組の777号車D’station Porsche 991で、ST-2クラスは大澤学/後藤比東至組の59号車DAMD MOTUL ED WRX STIで、ST-3クラスは堀田誠/阪口良平組の38号車MUTA Racing TWS IS350。そして、ST-4クラスは松井孝允/井口卓人/蒲生尚弥組の86号車TOYOTA Team TOM’S SPIRIT 86が、ST-5クラスは4号車芝谷純三/相原誠司郎/伊藤俊哉/河野利尚組のTHE BRIDE FITがトップとなった。
ST-2クラスは、4連覇に向けてDAMD MOTUL ED WRX STIが好発進。一度もライバルの追随を許さなかった。体制一新で挑んだ最初のレースだっただけに、大澤、後藤ともに第一声は「ホッとしました」と。特に後藤は「金曜日までは全然うまく走れなくて迷惑かけていたんですが、徐々に慣れてきました。これで少しだけプレッシャーから解放されました」と安堵の表情で語っていた。2位は下垣和也/松本武士/近藤説秀/伊藤勝一組の20号車RSオガワADVANランサーが獲得。
ST-3クラスは、38号車MUTA Racing TWS IS350が悲願の初優勝。阪口がスタートと同時に後続を引き離し、大量に築かれた貯金を堀田がしっかりとキープすることとなった。「ようやく勝利の女神が微笑んでくれました、長かったですね」と堀田。2位は体調不良の山下健太を欠く波乱があったにもかかわらず、嵯峨宏紀と新田守男の駆る62号車DENSO Le Beausset RC350が獲得している。
もっとも目まぐるしくトップが入れ替わったのがST-4クラスで、実に4台が先頭を走っていた。その中で最後に笑ったのは、村田信博/小河諒/元嶋佑弥/島谷篤史組の13号車ENDLESS ADVAN 86。「ここはブレーキに厳しいコースなんですが、そこはブレーキのエンドレスですから、うちはまったく問題ありませんでした」と村田は勝因を強調。2位はTOYOTA Team TOM’S SPIRIT 86が獲得した。なお、もてぎで3年間負け知らずだった、小林康一/ピストン西沢/塩谷烈州/蘇武善和組の58号車ウィンマックステインワコーズDC5☆KRPは、3番手に走行中にエンジントラブルでリタイア。また脇阪寿一/松田晃司/脇阪薫一組の52号車埼玉トヨペットGreen Brave 86もミッションにトラブルを抱え、早々にリタイアとなっている。