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MotoGP第2戦アルゼンチンGP決勝:マルケスが今季初優勝でポイントリーダーに浮上

2016年04月04日 06:51  AUTOSPORT web

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MotoGP第2戦アルゼンチンGP 優勝 マルク・マルケス(ホンダ)
MotoGP第2戦アルゼンチンGP、MotoGPクラスは、アルゼンチンのアウトドルモ・テルマス・デ・リオ・オンドで決勝レースを行い、マルク・マルケス(ホンダ)が優勝した。

 MotoGPクラスは、フリー走行4回目で発生したスコット・レディング(ドゥカティ)のリアタイヤのトラブルに対して、ミシュランがレディングのマシンに装着されていたミディアムコンパウンドと同じ構造を持つハードコンパウンドの2種類のタイヤを回収し、代わりに構造の硬い新しいリアタイヤを4本供給。当初の予定では、決勝朝のウォームアップセッション前に30分間の追加セッションを設けることになっていたが、ウエットコンディションとなったため、追加セッションはキャンセルされ、ウォームアップ走行を10分間延長することで対応した。

 しかし、ウオームアップ走行がウエットとなったことで、レースディレクションは、決勝レースがドライとなった場合のレース周回数を20ラップとし、9周目、10周目、11周目のいずれかの終わりに、ニュータイヤを履いたバイクに交換しなければならないこととした。これはタイヤに対する安全性確保のためのもので、2013年のオーストラリアGPで採用されたものと同様の手順だ。

 決勝レースは気温25度、路面温度30度のドライコンディションで争われた。スタートでトップに立ったのはホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)。しかし、バックストレートでアンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)がトップを奪う。ドビジオーゾは2周目までトップをキープし、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、マルケスとトップ争いを展開する。

 3周目にマルケスはロッシ、ドビジオーゾを次々に交わしてトップに浮上。ドビジオーゾは4周目のバックストレートエンドでマルケスの前に出ようとするが、突っ込みすぎてふくらみ、ロッシにも交わされて3番手に後退する。序盤はマルケス、ロッシ、ドビジオーゾ、アンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)、マーベリック・ビニャーレス(スズキ)の5人がトップ集団を形成する。好スタートを切ったロレンソは後退し、6番手走行中の6周目の1コーナーで転倒を喫し、リタイアに終わってしまう。

 その後、マルケスとロッシの二人が抜け出し、テール・トゥ・ノーズのトップ争いを展開する。9周目にはロッシが一度は前に出るが、すぐにマルケスが抜き返す。3番手争いはドビジオーゾ、イアンノーネ、ビニャーレスの3人の戦いとなる。

 9周目を終えて、ビニャーレスとイアンノーネがピットインし、マシンを乗り換える。マルケスとロッシ、ドビジオーゾも10周目を終えてマシンを乗り換え再びコースへ。素早くマシンに乗り換えたマルケスは、アウトラップからペースを上げて、ロッシとの差を2秒788に広げると、再スタート後の2周目には1分40秒243のファステストを記録。対するロッシは1分41秒209に留まり、マルケスとロッシの差が一気に広がる。

 マルケスはその後もペースをキープして単独トップの座を確保すると、そのまま逃げ切って今シーズン初優勝を達成した。

 2番手争いはロッシにビニャーレス、イアンノーネ、ドビジオーゾが追いつき、4人の激しいバトルとなる。ロッシの前に出ようとするビニャーレスだったが、18周目の1コーナーで転倒、リタイアに終わる。19周目のバックストレートエンドでイアンノーネががロッシのインをつくが、二人がふくらむ間にドビジオーゾが4番手から2番手にジャンプアップ。ドビジオーゾ、イアンノーネ、ロッシの順で最終ラップに入る。

 ドゥカティの2台に引き離されたロッシだったが、最終コーナー手前の12コーナーの進入でドビジオーゾのインを付いたイアンノーネが接触転倒。これでロッシが2位でチェッカーを受けた。

 スタート直後の1コーナーで他車の接触のあおりを受けて大きく後退、その後追い上げ、上位の転倒にも助けられたダニ・ペドロサ(ホンダ)が3位に入賞した。

 4位にユージン・ラバティ(ドゥカティ)が続き、サテライト勢トップに。、5位にエクトル・バルベラ(ドゥカティ)、6位にポル・エスパロガロ(ヤマハ)、7位にステファン・ブラドル(アプリリア)、8位にブラドリー・スミス(ヤマハ)、9位にティト・ラバット(ホンダ)、10位にアルバロ・バウティスタ(アプリリア)の順で続いた。

 アレイシ・エスパロガロ(スズキ)は2周目の1コーナーで転倒。再スタートして11位でチェッカーを受けた。ミケーレ・ピロ(ドゥカティ)は転倒を喫したが、再スタートし12位に入賞。ドビジオーゾは転倒したマシンを押してゴールラインを越え13位でチェッカーを受けた。

 イアンノーネは転倒リタイア。なお、イアンノーネとドビジオーゾの接触は審議の対象となっている。カル・クロッチロウ(ホンダ)は2周目の1コーナーで転倒、再スタートしたが、20周目に2度目の転倒を喫してリタイア。

 スコット・レディング(ドゥカティ)はマシントラブルでリタイア、ロリス・バズ(ドゥカティ)はピットに入りリタイア、ジャック・ミラー(ホンダ)は4周目に転倒リタイア、ヨニー・エルナンデス(ドゥカティ)は3周目に転倒リタイアに終わった。

 ポイントランキングではマルケスがトップに浮上、ロッシがランキング2位、ペドロサがランキング3位となり、ノーポイントに終わったロレンソはランキング4位に後退した。

(RIDINGSPORT)