トロロッソのカルロス・サインツJr.は、オーストラリアGPでの無線交信が物議を醸したチームメイトのマックス・フェルスタッペンとの間に、「解決すべきことなど何もない」と語っている。
フェルスタッペンは、チームの指示を待たずに自分の判断でピットインしたために順位を下げ、コースに戻ったときにはサインツJr.に先行されていた。そして、自分をサインツJr.の前に出して、ルノーのジョリオン・パーマーにアタックさせるべきだとチームへの無線で強く主張した。
その後、サインツJr.は自力でパーマーをパス。フェルスタッペンもそれに続いたが、結局サインツJr.を抜くことはできず、レース終盤にはチームメイトに追突してスピンを喫している。
僚友を背後に従えて9位でフィニッシュしたサインツJr.は、レース後にフェルスタッペンに説明を求める必要があるとは思わなかったと語っている。
「マックスとの間で起きたことに関して、僕が何か彼に悪いことをしたかい? 彼と話し合うべきことなんて何もないよ。マックスのレース戦略や、ピットストップで何が起きたかについては、彼とチームの間で話してもらえばいいことだ」
「彼はうしろから僕をヒットした。ふたりとも無事に切り抜けられて良かったよ。どちらかにダメージがあれば、また話は違っていただろうからね。いずれにせよ、『こっちのほうが速いんだから抜かせろ』なんて言うのはあまり良いことではないし、あの場合は事実でもなかった」
「でも、結局のところ、これは彼と僕の問題というより彼とチームの問題であって、僕が彼に文句を言ったり、彼が僕に文句を言ったりすることではないと思う」
サインツJr.によると、トロロッソは1月の時点でふたりのドライバーにチームオーダーに関する基本的な考え方を伝えていた。それは彼らが同じタイヤを履き、同じ戦略を採ったときには「自由に戦ってよい」というもので、オーストラリアでのレースを終えた後にもその方針は変わらないことを確認しあったという。
「僕らが違う戦略で走っているとき、たとえば僕がミディアムを履いていて、後方からスーパーソフトのマックスが迫ってきたのであれば、彼とポジションを争っても何の意味もない」とサインツJr.は言う。
「それぞれにどんな対応を期待するか、今後のレースではどうすべきかをあらためて確認したから、もうあんなことは起きないと思うよ。ただ、さっきも言ったように、メルボルンでは僕とチームの間には何の問題もなかったし、僕とマックスの間にも何もなかった」
「僕は自分のレースをしていただけだ。そして、たまたまマックスが僕のすぐ近くにいて、彼には彼の問題があった。率直に言って、僕は誰ともトラブルを起こしていないし、レースの約束ごとや手順はすべて正しく守ったと思っている」