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SF岡山テスト2日目:午後は一貴&ロッテラーのトムスが1-2

2016年04月01日 18:21  AUTOSPORT web

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中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)
全日本スーパーフォーミュラ選手権・岡山公式合同テスト2日目の4月1日、午後は次第に路面状況が回復していく流れとなり、そのなかで中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM'S)がこの日の最速タイムをマークした。

 午後2時のセッション開始時、岡山国際サーキットには明るい陽が差し込んだ。しかし路面はまだ濡れているため、スリックの皮むきをするマシンはいたものの、まずは各車レインタイヤでのコースインが基本となる。このセッションでの赤旗中断は開始5分過ぎとセッション終盤の2回で、赤旗9回だった午前に比べると順調にセッションは推移した。

 陽が出たり隠れたりでやがては曇りへと転じたことから、路面の完全ドライ化が劇的に進まなかった、あるいはレインタイヤでいろいろと試したいことがあるからか、スリックタイヤでの本格的な走行に移るマシンはなかなか出てこない展開が続いた。しかし、残り1時間となった頃、スリックを履いたアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S)がそれまでのレインタイヤでの全体ベストを2秒半ほど上まわる1分18秒台のタイムを記録。これを契機とするように、スリックを履くマシンが増えてくる。

 ロッテラー、小林可夢偉(SUNOCO Team LeMans)、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)らがトップ交代を繰り返しながら、タイムレベルを次第に完全ドライ水準へと近づけていく。残り30分を切る頃には、ロッテラーが1分14秒957までタイムを短縮。そして2度目の赤旗が解除された後の残り約10分(5分延長を含む)が、1分13秒台での上位タイムの攻防となった。

 ニュータイヤでのアタックに入るマシンが多くコースが混雑するなか、残り3分、可夢偉がオリベイラの1分13秒836を上まわる1分13秒776でトップへ。すると一貴がすぐに1分13秒368で奪首に成功する。その後オリベイラが1分13秒719、そしてロッテラーも1分13秒589と自己ベストを更新するが、それぞれその時点の全体2番手まで。一貴がトップでこのセッションを終えた。

 一貴はベストラップを出した周回について、「クリアでしたし、1周にすべてをつぎ込んだ感じですね」と語り、普段の予選では使えないオーバーテイクシステムの使用も含め、まさに渾身の1周だったことを窺わせた。ただ、いろいろな状況がバタバタしているなかでのテストでもあったことから、「まわりの状況も分からないんで、良かったといえば良かったんですけど、正直、あんまり手応えがあるわけでもないですね」と苦笑い。とはいえ、昨年はWECとの日程重複や負傷の影響で岡山を走っておらず、14年12月のSF14でのテスト走行以来という岡山でセッショントップをマークしたことは、5月の第2戦に向けて「自信もって、とまではいえないですけど、少なくとも嫌な感じはもたずに臨めると思います」とポジティブにとらえていた。

 ロッテラーが2位でトムスが1-2。オリベイラ、可夢偉と続いて、ホンダ勢のセッション最速は1分13秒859で5番手の山本尚貴(TEAM 無限)だった。以下、6位の伊沢拓也(REAL RACING)、7位の石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)までが13秒台。なお、初日を含めた2日間の最速タイムは初日午後に山本がマークした1分12秒902で、これが今回の岡山テストにおける唯一の12秒台となっている。