陽が出たり隠れたりでやがては曇りへと転じたことから、路面の完全ドライ化が劇的に進まなかった、あるいはレインタイヤでいろいろと試したいことがあるからか、スリックタイヤでの本格的な走行に移るマシンはなかなか出てこない展開が続いた。しかし、残り1時間となった頃、スリックを履いたアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S)がそれまでのレインタイヤでの全体ベストを2秒半ほど上まわる1分18秒台のタイムを記録。これを契機とするように、スリックを履くマシンが増えてくる。
ロッテラー、小林可夢偉(SUNOCO Team LeMans)、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)らがトップ交代を繰り返しながら、タイムレベルを次第に完全ドライ水準へと近づけていく。残り30分を切る頃には、ロッテラーが1分14秒957までタイムを短縮。そして2度目の赤旗が解除された後の残り約10分(5分延長を含む)が、1分13秒台での上位タイムの攻防となった。