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チャーリー・コックス、『デアデビル』シーズン2の魅力明かす「より複雑な問いかけがある」

2016年04月01日 17:12  リアルサウンド

リアルサウンド

【左から】武田梨奈、チャーリー・コックス

 Netflixオリジナルドラマ『デアデビル』で主演を務めるチャーリー・コックスの来日記者会見が3月31日に都内で行われ、ゲストとして女優の武田梨奈が登壇した。


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 『デアデビル』は、マーベル・コミックシリーズの同名漫画が原作のクライムアクション。ニューヨークのヘルズキッチンを舞台に、昼は盲目の弁護士として、夜はデアデビルとして悪を裁くヒーロー、マット・マードックの活躍を描く。


 『デアデビル』を独占配信するNetflixにて、シーズン1に続き、3月から配信が始まったシーズン2の魅力について問われたコックスは「シーズン1に比べより複雑な問いかけが用意されている」と述べ、「例えば、ヒーローをヒーローたらしめているものはなんなのか、英雄的な行為というものをどう定義するのか、それらが現代の世界においてどんな意味を持つのか、そんな問いかけが描かれている」と、シーズン1以上に重厚なストーリーが用意されていることを明かした。


 CGを使用しないアクションが見どころの本作で、スタントなしのバトルシーンに挑んでいるコックスは「CGは素晴らしいもので映画体験を大きく変えたと言える一方、CGを多用するアクションシーンは、危険な目に遭っていたとしてもその危険性を感じにくくなることがある。『デアデビル』では実際に我々がスタントを行っているので、ある種のエネルギーを感じさせながら、観客を引き込む、緊張感のある作品になっているのではないだろうか」と語り、続けて本作のスタントコーディネーターであるフィリップ・J・シルビアのことを「彼はアクションのためにスタントを考えるのではなく、ストーリーやキャラクターの特性を考慮した上でスタントを考えている。そういった個性が滲み出るアクションも楽しんでもらいたい」と賞賛した。


 シーズン2でマットと対立する新キャラクター、パニッシャーについては「シーズン1のフィスクと違い、パニッシャーはヴィラン(敵)ではなくアンチヒーロー」と説明。「マットは最初、パニッシャーをフィスクと同じ悪だと決めつけるが、次第にそれは違うということに気づいていく。そして、やり方は違うが自分と似通っている部分があるのではないかと恐れを抱くようになるんだ」とマットとパニッシャーの関係を解説した。同じく新キャラクターであり、マットの元恋人エレクトラについては「エレクトラの登場によって、マットは弁護士事務所の同僚であるカレンと彼女との三角関係になっていく」と語り、「カレンといるときのマットは、自分よりも他者のことを想う優しさを持ち合法的な行動を起こすが、エレクトラに対してはデアデビルというマットの闇の部分を見せていく。どちらも本来のマットであることは間違いないが、一人の人間が逆説的な立場に置かれていることは非常に興味深いし、全然性質の違うものをふたつ欲しがり、引き裂かれていく様はすごく人間的」と続けた。


 記者からの質疑応答では、盲目の主人公を演じる上で行った“役作り”についても言及。「視覚障害を持つコンサルタントに師事をした。実際に目隠しをしながら杖を持って街に出た時、僕が前を歩いてコンサルタントが後ろを付いてきたんだけど、僕が気付く前に「コックス、前に壁があるよ」と教えてくれた。彼にも見えないはずなのに、視覚以外の感覚が研ぎ澄まされているから、声の反響で壁の存在を察知したんだと思う」というエピソードを述べた。


 記者会見の最後には、デアデビルをイメージした真っ赤なワンピースに身を包んだ武田梨奈がゲスト登壇し、デアデビルのマスクを模したフラワーアレンジメントをコックスに贈呈。マーベル映画が大好きと語る武田は「『デアデビル』も今見ている最中で、どっぷりハマってます。特にアクションシーンは何度も何度も繰り返して観てますね」とコメント。武田の印象を問われたコックスは「Netflixにドラマが配信されているから彼女のことは知っていた。僕よりも赤の着こなしは似合うと思う」とはにかみながら回答し、「空手の有段者である武田さんにデアデビルは勝てますか?」という質問に対しては「絶対に負けると思います。逃げ出すのが唯一の勝利方法だと思う」と冗談交じりに答えた。(取材・文=泉夏音)